京の都に舞う、桜の花と舞妓衆。絢爛「北野をどり」で楽しむ古都の春

 

取りあえずは上七軒の花街に昔ながらの純喫茶風の喫茶店やおそば屋さんなどで余韻に浸りましょう。おススメは純喫茶静香」です。京都でも1、2を争う老舗の喫茶店です。昭和12年に当時上七軒の芸妓さんだった方が引退して開いたお店です。今はその後すぐにお店を任された方のお子さんが継いでらっしゃいます。とても品のいいかわいいおばあちゃんが1人で店を切り盛りしているようです。せっかく来たのだからレトロな花街の雰囲気を満喫して帰りましょう。

何度見てもこの世のものとは思えないほど美しいもので毎回感動して涙が出てしまいます。数年前、高齢の女性が「これが見たいから毎年元気でいられるのよ」とおっしゃっていたのが印象に残っています。その意味は本当によくわかります。

動きがあるものには言葉では説明できない感動があります。私も何度も前の席やステージにしがみついて泣いていてなかなか席を立ち上がれないぐらい感動しました。北野をどり、都をどり、京おどり、鴨川をどりとそれぞれに良さがあり、とても感動的なのです。次回は五花街のをどりの先駆けとなった一番有名な祇園甲の部都をどりをお伝えします。

かつては今ほど庶民の着るものに色とりどりのものなどなかったでしょう。街を歩いても鮮やかな色のものを見るようなことなどなかった時代です。そんなモノトーンな時代にあれだけの色彩を持つ帯や着物がどれほど鮮やかで美しかったことでしょう。今見ても目を見張るほど美しいのに、昔の人たちはどれだけ魅了されたことでしょう。

をどりを披露している芸舞妓さんは忠実に昔のままを受け継いでいます。足の先からつま先まで美しく伸びた姿勢や舞の所作の美しさはそのころのままのはずです。彼女たちは昔の美しい日本人そのものなのです。現代の女性はより美しくなったことでしょう。でも内面から滲み出る日本女性の美は現代の大和撫子とは異次元の美しさを感じます。

昔と比べて美しいもの、美しい女性が身の回りにも沢山存在します。それでもそれを超越してしまうほどの強烈な美を是非堪能してみて下さい。

北野をどり2016 日程
3月25日(金)~4月7日(木)まで14日間
13:30~と16:00からの1日2回公演
詳しくはホームページをご覧ください。
上七軒歌舞会公式ホームページ 

いかがでしたか? 京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほんの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。

image by: Wikimedia Commons

 

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