目次は以下のとおりです。
はじめに
第1章 感謝されながら、成長できる仕事術
第2章 感動を生み出す「クレド」とは
第3章 リッツ・カールトンを支える七つの仕事の基本
第4章 サービスは科学だ
第5章 リッツ・カールトン流「人材の育て方」
第6章 リピーターをつくるリッツ・カールトンのブランド戦略
第7章 いますぐ実践したい“本当のサービス”とは?
最後に
ホテル「リッツ・カールトン」が、世界最高峰といわれるサービスをどのように提供し、どのようにそれを続けているのかが、克明に書かれています。
しかし、この本が、今わたしたちの目の前にある、クレームの対応に、直接役立つかどうかを考えたときに、わたしが出す結論は、「ノー」です。理由は以下のとおりです。
「はじめに」のp3には、著者も驚いた、あることばが書かれています。
何より驚いたのは、リッツ・カールトンでは、従業員も「お客様」として扱われることです。
そして、「ミスティーク」=神秘性と呼ばれる、お客さまの驚きと感動を生み出すことができる、最大の理由が、以下の3つのチカラ(権利)の行使です。
- 上司の判断を仰がずに自分の判断で行動できること
- セクションの壁を越えて仕事を手伝うときは、自分の通常業務を離れること
- 1日2,000ドル(22万円弱)までの決裁権
この本には、事細かに、リッツ・カールトンの、すばらしいサービスや、精神が描かれています。そして、俺もこんなサービスを提供してみたい! と、間違いなく思うんです。でも、
- 会社がお客様として扱ってくれる
- 20万円の決裁権が個人にある
なんて出てきちゃったら、「従業員を信頼し、大事にしているから、世界最高のホスピタリティが実現できるんでしょ?」「俺にももっと権限があったら!」とか、「あー、なんだウチの経営者じゃ無理だわ!」とか、思っちゃいますよね?
しかし、本当に、会社が環境を提供しなければ、お客さまにおもてなしはできないのでしょうか。