「いびき」をかくのはどうして? なかには治療が必要なケースも

2016.08.24
by gyouza(まぐまぐ編集部)
pixta_22529511_L-400x225 copy
 

自分では全く気が付かないけれど、周囲の人はとっても気になる「いびき」。実はいびきにも種類があり、場合によっては治療が必要なこともあるんです。

どういったいびきだと、治療する必要があるのでしょうか?

詳しく解説いたしましょう。

いびきの原因は「気道の閉塞」によるもの

人は、口や鼻から空気を吸い込み、吸い込んだ空気は気道を通って肺に入ります。このとき、口や鼻から空気を吸い込む音は聞こえますが、気管から肺に入る空気の音は聞こえません。

しかし、いびきは息を吸い込む音の他に、低い音がなります。この音は、「気管が閉塞し、空気が通りにくくなっていること」によって起こるものです。

いびきが大きければ大きいほど、それは空気が通りにくくなっていることを示しています。

「毎日」と「時々」では大違い!

いびきにはおおまかにわけて2つの種類があります。
疲れている時やお酒を飲んだ時のみにいびきをかく「散発性いびき」と、毎日いびきをかいている「習慣性いびき」です。

散発性の場合は、呼吸に直接の影響が出にくいためにそれほど心配することはありません。

一方で習慣性の場合は、放置しておくと「睡眠時無呼吸症候群(通称SAS)」を発症します。

これは睡眠に影響が出るどころか、意識消失や最悪死のリスクもあるため、対策が必須となります。

不規則で、大きないびきには要注意!

注意したい、いびきを見分ける方法の一つとして、「いびきの音」があります。

規則正しく、少し低めの音の場合は、「散発性いびき」に多くみられるものです。
一方、不規則で大きな少し高い音で起こっているいびきは、「習慣性いびき」である可能性が高くなります。

いびきの原因、「気道の閉塞」はなぜ起こる?

いびきは、「気管が閉塞し、空気が通りにくくなっている」から起こることはすでにご説明しました。
それではなぜ、気道が閉塞してしまうのでしょうか?

その原因は人によって異なっており、原因によって対策も様々となります。
原因とそれぞれの対策について、みていきましょう。

肥満が原因のいびき

「太っている人はいびきをかきやすい」とよく言いますが、これは本当です。
通常よりも多く脂肪が喉についている影響で、立ったり座ったりしているときはいいのですが、横になった時に脂肪が気管を圧迫してしまい、閉塞させてしまうのです。

この場合は、減量することはもちろん、横になる際は仰向けではなく、横向きに寝ることでいびきが改善しやすくなります。

扁桃腺(へんとうせん)が原因のいびき

扁桃腺とは、舌の付け根から両脇に存在しており、外部から入ってきた菌やウイルスから体を守る免疫機能があります。しかし、この扁桃腺が炎症を起こして腫れてしまうことで、気道を圧迫してしまいます。

この場合は、扁桃腺の一部を切除する手術を受けることで、いびきは改善します。

鼻づまりがある

鼻炎などで鼻がつまってしまっている場合、口から大量の空気を吸い込もうとしていびきが起きてしまうことがあります。
この場合は鼻づまりを改善することで、いびきも改善することができます。

いかがでしたでしょうか。
「いびきがうるさい」と聞いて、パートナーやご自身のことでお心あたりのある方は、まずはいびきの種類を確認してみてください。
またすでに見てきたように、場合によっては重大な危険が潜んでいる可能性もあります。いびきで気になることがあれば、専門医を受診することが確実です。

執筆:山村 真子(看護師)

 
<執筆者プロフィール>
山村 真子(やまむら・まこ)
看護師・西東京糖尿病療養指導士、一児&犬二匹の母親兼主婦。現在は医療系ライターとして執筆活動中

 

【関連リンク】

記事提供:Mocosuku

print
いま読まれてます

記事提供:Mocosuku(もこすく)

  • 「いびき」をかくのはどうして? なかには治療が必要なケースも
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け