レゴランド「ガラガラすぎて値下げ」の裏に隠された攻めの価格戦略

 

中小企業が参考にすべきこと

今後、レゴランドジャパンが目標にしている、年間200万人を目指すには、何をすべきだろうか? 通常、初年度は話題性があるので来園者数もあるが、USJもそうだったらしいのだが、2年目から来園者数が減ることは多いとのこと。

やはり、顧客がロイヤルティーを持って、リピート来場してくれることが一番であろう。そのために、今回のファミリー早割り価格の設定は、一つの手法として、功を奏すればよい、と感じる。

しかし、お値打ちな価格だけでは、お値打ち価格が好きな顧客層が集まり、他に安い価格のテーマパークができれば、そちらに流れてしまう。

やはり、明確な事業コンセプトを打ち出すことが、まずは必須だ。東京ディズニーリゾートは、ゴミ一つ落ちておらず、園内から外の建物は見えない、ミッキーは私たちの心の中に1人しかいないという、「夢の世界」がコンセプトだし、USJは、映画を軸にした「エンタテインメント」がコンセプトだ。

コンセプトが明確だと、顧客に自社が提供したい価値も伝わり、価格ではなくその価値が判断基準になる。

レゴランドジャパンのコンセプトは、やはり知育玩具で学びながら遊べることであろう。私も息子や娘が小さい時に、レゴを使い「自分で工夫して」一から何かを組み立てることで、想像力と創造力の、両方が育まれると感じていた。

レゴランドジャパンも、既存のアトラクションで楽しむだけでなく、工夫する作り出す楽しみを家族で体験できることが、顧客価値であり、事業コンセプトだ。コンセプトへの共感による、判断基準を明確にすることで、来園者数増を目指すべきであろう。

私の大好きな地元名古屋にできたレゴランドジャパン。さらなる飛躍をしてもらいたいと感じる。

 

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