米国でも行列ができる「牛角」で、日本人がガッカリした仰天メニュー

 

本当の惨劇はここから

そして、ラーメンが運ばれてきました。「スパイシーカルビラーメン」ということで、赤いスープをイメージしていましたが、何やらとんかつソースのようなどす黒い色をしています。まず僕は、スープを一口飲んでみました。そして仰天しました。

「カレー味や!」

「スパイシー」だからカレーは嘘ではありませんが、焼肉屋でスパイシーカルビって言っておいて、カレー味にする?ヒネリの効かせすぎです。

しかも、カレー味といってもカレーラーメンではないのです。「カレーを隠し味に使ったけれども、隠しきれずにカレー味がバレちゃった」というような味なのです。そもそも、カレーは隠し味に最も向いていない味です。どんな料理に入れたって、入れたが最後、カレー味になってしまいます(笑)。

しかし、ほんのりカレー味なら美味しいはずですが、そう物事は易しくありません。例えてみたら、他の客が飲み干せなかったカレーうどんの汁が残った丼ぶりに、焼肉用の甘い醤油ダレを入れて、インスタントの牛スープで薄めたような味です。妙に甘く、中途半端にカレー味で、えも言われぬ変な風味です。極めて、極めて、極めて、マズイです(笑)。

でも、僕はお腹が空いていました。スープはまずくても、麺を食べれば良いじゃないですか。僕は、箸で麺をつかみ、すすってみました。そして仰天しました。

「麺じゃない!大根のツマや!」

なぜ、どうして、ラーメンにカレーを入れて、甘ダレを入れて、大根のツマを入れますか?何をどうしたら、そういった斬新すぎる発想が生まれるのでしょう?それが「NY風高級感」なのでしょうか。不思議でなりません。

ちなみに、韓国料理で「カルビスープ(カルビタン)」というと、骨付きカルビと大根が透き通ったスープに入っています。カルビタンの大根はとてもスープに合っていて、そこにラーメンの麺を入れてもきっと美味しいと思います。しかし、大根のツマはいくらなんでもNG です。スープに合わないどころか、不愉快になるどころか、それを通り越して面白すぎます。

しかも、この大根のツマが丁寧に麺のような長さに調節してあるのです。「大根がまるで麺みたい!」と思わせたかったのかもしれません。百歩譲ってその大根を食べてみましたが、「喧嘩売ってる?」と言いたくなる味です(笑)。僕は心に平静を取り戻すことを意識しながら大根を食べました。

すると、その「大根麺」の下からラーメンの麺が出てきました。「やればできるやん!」と褒めたくなりましたが、きっとマズイ大根麺の後にラーメンの麺を食べたら、「辛い思いをしたからこそ【普通】ということのありがたみ」が分かるのが狙いなのか、とさえ深読みしてしまうような一品です。

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