石田衣良を恐がらせる、心のブレーキが壊れた甘え上手の女

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いくつになっても男に貢がせる魅力的な女性になりたい―。そんな読者からの質問を受けた直木賞作家の石田衣良さん。しかし、メルマガ『石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」』に記されたアンサーはちょっと意外なものでした。

年をとっても男を魅了する女になるには?

Question

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私の義母はなんだかいつも羽振りがいいです。主人に聞いてみると「男に貢がせている」というのですが、50代も後半なので、「まさかな」と思っていました。

ところが、この間、義母が知らない男性と手をつないで仲よさそうに歩いているところを見かけてしまいました。若い女が男に貢がせるのはそう難しくないと思いますが、年をとった女が男からお金を引き出すのはすごいなと思います。

私も年をとったら、こういう女性になりたいです。主人の手前、本人には聞きにくいのですが、年をとっても男を魅了する女になるにはどうしたらいいですか?

石田衣良さんの回答

これは、もう体質としかいいようがないんですよね。女性の20人にひとりくらい、甘えるのがほんとうにうまい人っているんですよ。たいていの女の人は、彼と一緒に街を歩いているときに、素敵な靴やバッグや洋服を見つけても、「あっ、これ欲しいなあ。プレゼントして」というひとことが絶対に言えません。

ところが甘え上手な人は心のブレーキが壊れていますから、いくつになっても自分が可愛いと思っているし、相手に「買って」と言えるんですよね。そう言われると、男のうちの3分の1無理してでも買ってしまうものなんです。人に甘えたりお金を引っ張ったりするのは天性の才能なので、その義理のお母さんに才能があったとしかいいようがないですね。恐ろしくてぼくは近づきたくないんですけど、そういう人は確実にいます。

この質問をくれたあなたには、この才能はたぶんぜんぜんないと思います。「なりたいなあ」と思っている人はもう違いますね。実際にお金を引っ張っている人は「このオバサン、よくやってるけど私のほうがすごいもんね」とこっそり思っているので。

あなたは真面目な普通の男の人と結婚しているみたいだし、たぶん甘える素質やお金を引っ張る素質はあまりないのでしょう。でもこれは良し悪しで、甘え上手な人にもいろんなトラブルも発生して、たくさんの向こう傷があるものですから。あんまり自分に合わないことは目標にしないほうがいいんじゃないですか。

source: 石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」

image by:Shutterstock

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続きは9月11日発行のブックトーク第005号で……

 

0001660015c石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」
著者:石田衣良
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