現役医師が指摘。沖縄県民の「肺がん死亡率」が高い意外な理由

 

肺がん死亡の多い沖縄

全国の都道府県の中で、沖縄は肺がん死亡者が多いことが知られています。配給されたタバコのおかげでニコチン依存症となり、そのタバコのせいで肺がんを発症した人が多いとは思います。しかしながら、肺がん患者さんの中には、アスベストが原因となったケースもかなりあると思います。

タバコとアスベストの発がん作用には相乗効果があることが知られています。両方の曝露を受けた人は肺がんになるリスクがかなり高くなるのです。中には、米軍基地が配給したタバコを吸い、米軍基地内でアスベストに曝露することで肺がんになった病歴を持つ患者さんがいました。米軍基地が存在したために発症したがんです。

沖縄だけではありません。神奈川や山口などでも同様のリスクがあると思います。悪性中皮腫はもちろんのこと、肺がんや肺線維症の患者さんで、米軍基地内で建設や工事などの労働を経験したことがあれば、アスベスト曝露が原因の一つとなった可能性がないかどうか、主治医と相談することをお勧めします。

文献

The Japan Times: Japanese confirmed with asbestos injuries from working at U.S. bases 2014/1/8.

image by: shutterstock

ドクター徳田安春この著者の記事一覧

世界最新の健康医学情報について、総合診療医師ドクター徳田安春がわかりやすく解説します。生活習慣病を予防するために健康生活スタイルを実行したい方や病気を克服したいという方へおすすめします。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 ドクター徳田安春の最新健康医学 』

【著者】 ドクター徳田安春 【月額】 ¥110/月(税込) 初月無料! 【発行周期】 毎月 第1〜4土曜日(祝祭日・年末年始を除く) 発行予定

print
いま読まれてます

  • 現役医師が指摘。沖縄県民の「肺がん死亡率」が高い意外な理由
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け