中国への軍事的牽制か。トランプが突如INF離脱を表明した理由

 

北朝鮮問題にも波及するか

【東京】は1面トップと3面の解説記事。見出しから。

1面

  • 米、核廃棄条約離脱を表明
  • トランプ氏「ロシアが違反」

3面

  • 米、中国の配備拡充警戒
  • 東アジア安保 緊張の恐れ
  • 「非常に危険な措置」
  • ロシア反発、条約順守強調
  • 「離脱は誤り」 ゴルバチョフ氏
  • 被爆者らは憤り 「軍縮の流れ背く」

uttiiの眼

1面記事は基本的に「本記」の内容だが、この条約が実際に破棄されれば、新STARTへの影響もあり重大事なので、ボルトン氏が訪露するのは、この問題を巡ってロシアが対応を改めるよう求める、一種のネゴシエーションという印象の記事になっている。

とはいえ、3面は、トランプ氏が「条約からの離脱を決めた」ことを前提に書かれている。トランプ氏が「ロシアや中国がこうした兵器の開発をやめようと言わない限り、われわれも兵器を開発せざるを得ない」と述べたことを捉え、とくに貿易戦争を繰り広げている中国に対して、「核戦力を含む軍事面でも対抗する覇権争い」があるとする。

他紙が書いていない指摘が記事の最後の部分にある。「2国間条約を破棄して核増強に走る米国に対し、北朝鮮が不信感を抱き、核・ミサイルの廃棄が一層停滞する懸念も大きい」という。確かに、この問題が北朝鮮問題に波及してしまう可能性はあるように思われる。

image by: shutterstock

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ニュースステーションを皮切りにテレビの世界に入って34年。サンデープロジェクト(テレビ朝日)で数々の取材とリポートに携わり、スーパーニュース・アンカー(関西テレビ)や吉田照美ソコダイジナトコ(文化放送)でコメンテーター、J-WAVEのジャム・ザ・ワールドではナビゲーターを務めた。ネット上のメディア、『デモクラTV』の創立メンバーで、自身が司会を務める「デモくらジオ」(金曜夜8時から10時。「ヴィンテージ・ジャズをアナログ・プレーヤーで聴きながら、リラックスして一週間を振り返る名物プログラム」)は番組開始以来、放送300回を超えた。

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【著者】 内田誠 【月額】 月額330円(税込) 【発行周期】 週1回程度

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