ジャッカル、にわか、オフロードパス。早くもラグビーに流行語大賞の声

2019.10.17
by ニシム(MAG2 NEWS編集部)
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開幕から1ヶ月が経過したラグビーワールドカップ2019が、日本中で大きな盛り上がりを見せています。日本代表は13日に宿敵スコットランドを下し、予選プール全勝という快挙で決勝トーナメントに進出。彼らの試合での活躍に、TVの視聴率も上昇し続けています。SNS上には、今までなじみのなかったラグビー用語や、選手インタビューで語られた印象的な言葉の数々が流れ「今年の流行語大賞はラグビーから出るのでは?」の声も高まっています。流行語大賞といえば2015年には「五郎丸ポーズ」が流行語大賞にノミネートされましたが、今年は選ばれそうなキーワードがいくつもあるようです。そこで、流行語大賞にノミネートしそうなラグビー関連ワードをまとめてみました。

流行語大賞に選ばれそうなラグビー関連ワード8選

ラグビーワールドカップ2019

日本中のスタジアムやファンゾーンが世界各国から来たラグビーファンの方々や、紅白の桜のジャージを着た日本人ファンで溢れ、ニュース番組のスポーツ欄でサッカーの試合結果よりも先にラグビー日本代表の練習風景が流される日が来るなんて、誰が想像できたでしょう。
各国の選手の滞在地域の人々のおもてなしは「アメージング!」と世界から称えられ、今や世界中がラグビー日本代表と日本文化のファンになってくれています。
まさに流行語大賞にふさわしいスポーツイベントです!

ONE TEAM

ONE TEAM(ワンチーム)は、ラグビー日本代表チームのスローガン。
半数近くが外国出身の選手で、言語も文化もバラバラな日本代表選手たちを精神的にまとめているのがこの言葉だそうです。
ジェイミー・ジョセフ監督は選手たちに日本文化を学んでもらい、日本を愛する心を育てていきました。
残念ながら最終メンバーに選ばれなかった選手にも「離れていても心は一つである」ことを表すため、この言葉が記された日本刀がプレゼントされました。
大会が始まって1ヶ月経った今の盛り上がりを見ると、選手たちはもちろん、スタッフ、関係者、ファン、日本中の人々までが、まるでジャパニーズ・アンセムの歌詞にある「さざれ石」のようにワンチームとして大きくまとまっているようです。

ビクトリーロード

日本代表メンバーが手を叩きながら歌うこの歌は、W杯直前に落選した山本幸輝選手が作詞したもの。外国人選手にもなじみやすいようにと、カントリーロードのメロディに歌詞をのせたそうです。

ビクトリーロード この道 ずっと ゆけば
最後は 笑える日が くるのさ ビクトリーロード

誰でもすぐ覚えられて歌いやすいと、次第にファンの間でも広がって行き、サモア戦で豊田スタジアムへ向かう日本代表選手を送り出す観衆も、歌って送り出していました。

ノーサイド

ラグビーでは試合終了のことを「ノーサイド」と言いますが、同時にラグビーの精神を表す言葉となっています。激しくぶつかり合った相手と、お互いの健闘を称え合い、「スリーチアーズ」を送り合ったり、互いに花道を作ったりします。今大会でもそうした選手同士の微笑ましい光景がたくさん見られました。また、スタジアムの外でも、各国の観客同士が勝敗を超えて交流する姿も多く見られました。

シンガーソングライターの松任谷由実さんが、決勝進出を決めた13日の歴史的な試合を生観戦されていたことで、名曲「ノーサイド」にも改めて注目が集まっています。

ジャッカル

倒れた相手のボールを立ったまま強引に奪い取るプレー「ジャッカル」。語感から、獰猛さとヤバさが漂ってきますね。普通の競技なら反則になりそうな、ラグビーならではの荒々しいプレーです。姫野和樹選手が何本も決めて初めて知った人も多いのではないでしょうか。

「いただいたお電話をジャッカルして恐縮ですが…」など、相手を選べば日常でも使えそう?

リーチ

ご存知ラグビー日本代表のキャプテン、リーチ・マイケル選手。彼がボールを持つと、数万人の大観衆が一斉に「リーチ!」と叫びます。これは南アフリカ代表の通称「ビースト」ことムタワリラ選手の掛け声に似せたものなので、20日の試合は「リーチ!」「ビースト!」の両方が響くことになるかもしれません。15歳で日本にラグビー留学したリーチ選手。「日本に恩返しがしたい」との言葉通り、ひるまず果敢にタックルしてくれる姿は胸を打ちます。

imabe by: Faiz Azizan / Shutterstock.com

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オフロードパス

相手にタックルされ倒れそうな状態で、サポートに入った味方にパスする高度な技術です。13日のスコットランド戦では、日本代表の華麗な連続オフロードパスが見られました。

番外編その1・「にわか」「にわかファン」

日本が勝利を重ねていくにつれて、今までラグビーを知らなかった・興味がなかった層が応援に加わるようになりました。俗に言う「にわかファン」の割合は、全体の8割を超えました。「ルール全く知らないけど、なんかかっこいい!」「トライで何点入るか知らないけど、めちゃめちゃ面白い!」など、詳しい知識はなくてもラグビーの迫力や観戦の面白さにはまっていく人が続出しています。むしろ、自ら「にわかです」と自己紹介しても誰も笑わないくらいほとんどがにわかファン。

古参ファンも、ラグビーに人気が集まることに、一抹の寂しさはあれど、やはり嬉しいようです。

番外編その2・中島イシレリ選手

オフロードパスを最後に受けた稲垣選手が、鬼気迫る表情でボールを胸に抱えてゴールラインに突進した場面は実に迫力がありました。一方でそのトライを見ていたベンチの中島イシレリ選手の飛び跳ねる喜びぶりが「かわいい」「ワンチームだね」と話題になりました。

もはや「流行語メーカー」と化しているラグビー日本代表。次の日曜日は、いよいよ準々決勝・南アフリカ戦です。奇しくもこの日は、伝説のラガーマン・平尾誠二氏の命日でもあります。またもや、新たな流行語候補が誕生するような気がしてなりません。

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