人口の減少や過疎化、都会では近所付き合いの希薄化などにより、地域のコミュニティが衰退しつつあります。災害対応や防犯など、地域コミュニティの重要性を認識していても、日々の自治会運営は人任せにしているという人も多いのではないでしょうか?メルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の著者で人気コンサルの永江一石さんの元に、「自治会役員のなり手がいなくて困っている」という相談が届きました。永江さんは、現役世代が役員を敬遠するのは致し方なく、活性化も難しいとしながらも、役員の負担を軽くするための解決策をアドバイスしています。
地域自治会の運営法
Question
自治会の運営についての質問です。戸建て住宅に住んでる実家の母親が、自治会の役員をやっています。月に1回の役員会から地域の清掃、運動会、会合などそれなりにやることがあります。今年度までと思っているそうなのですが、次になってくれる人が見つからないと嘆いています。
30代、40代のかたも住んでいるのですが、忙しいみたいでなかなか地域の活動には参加してくれないとのこと。どうにか自治会を活性化させて、自ら進んで役員をやってもらえるような環境を作れないかと悩んでいます。永江様からアドバイスをいただけないでしょうか?神奈川に住んでいるので田舎というような場所ではありません。
永江さんからの回答
正直なところ、自ら進んで役員になってもらえるような自治会の環境作りは難しいと思います。仕事も忙しく子育ても真っ只中の30代、40代の現役世代は土日数時間の集まりでさえ出席がままならないのは無理もないことでしょう。仕事や育児を頑張っているのですからこれは一概に責められないと思います。
さらには何もやらないくせに文句ばかり言う人も出てくるわけですから、誰だって役員を進んでやる気にはならないのも仕方のない話です。
自治体活性化の環境作りに四苦八苦するよりも、役員を持ち回り制にして1年に1回順番に担当するのが良いのではないでしょうか。一番平等ですしね。理事会を開いて役員の持ち回り制を提案し決定してしまえば良いだけです。会議で決まったならみんな従うしかないでしょう。
わたしが理事ならついでに地域の清掃費などは自治会費から捻出し、外部委託にしてしまうと思います。戸建て住宅の自治会はマンションのように共有スペースがあるわけでもないため自治会費の使い道がなくてかなり貯まっているケースもあると思いますからね。
いま、役員ですし、委任状は取っているはずですから、役員会を開いて「持ち回りにすることに決まりました」で終了!!ではないでしょうか。中には「じゃあ、町内会抜けます」という人もでるでしょうが、それはそれです。
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