65歳以上でも働き続ける場合、年金はどのくらい支払われるのか?

 

…そうなるんですが、65歳以降も60万円で働くとします。となると年金月額と給料の合計が47万円超えてくると年金額が停止されますよね。

なお、年金月額は報酬比例部分の1,530,031円+20万円=1,730,031円(月額144,169円)だけを使う。

  • 60万円+年金月額144,169円=744,169円

744,169円-停止基準額47万円=274,169円の、半分137,084円(年額1,645,008円)が年金停止額。

つまり、65歳からは老齢厚生年金(報酬比例部分1,730,031円-停止額1,645,008円)+差額加算43,042円)+配偶者加給年金390,900円+老齢基礎年金753,472円=1,272,437円(月額106,036円)。

まあ…65歳まで1円も年金出てなかったですが、月10万円ほど支給されるようになりましたよね^^。65歳以降は停止基準額が今までの28万円から47万円に緩和されるし、年金停止はあくまで厚生年金の報酬比例部分に限るからですね。

ところが67歳からは給与(標準報酬月額)が60万円から62万円に上がる事になった。という事はまた少し年金が下がるのか…と思ったが想像以上に下がった。

給与62万円+報酬比例の年金月額144,169円=764,169円になり、停止基準額47万円を引くと294,169円。294,169円の半分の147,084円(年額1,765,008円)が年金停止額。

報酬比例部分年金1,730,031円<停止額1,765,008円と、停止額が報酬比例部分の年金額を上回りましたよね。こうなると、老齢厚生年金(報酬比例部分0円+差額加算43,042円)+老齢基礎年金753,472円=796,514円(月額66,376円)となる。

あれ??!配偶者加給年金390,900円が消えてる!

そう、年金停止額により報酬比例部分の年金が全額停止してしまうと、もれなく配偶者加給年金も全額停止してしまうからご注意ください^^; その後、退職したりして厚生年金加入ではなくなると停止は完全に無くなる。

image :  akiyoko / Shutterstock.com

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佐賀県出身。1979年生まれ。佐賀大学経済学部卒業。民間企業に勤務しながら、2009年社会保険労務士試験合格。
その翌年に民間企業を退職してから年金相談の現場にて年金相談員を経て統括者を務め、相談員の指導教育に携わってきました。
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