【書評】SNSに蔓延する「正義中毒者」はどうして生まれるのか?

 

社会的なルールに関する取り決めの代表例は民主主義である。ここに人間ならではの興味深い現象が生じる。いわゆる「保守」対「リベラル」の分裂であり、実は脳の性質の差異が起こしているのではないか、というジョナサン・ハイトの説がある。「リベラル」は新奇探索性(リスクを冒してまで新しい物事に挑戦する性質)が高く、善意や倫理観に親和性が高い判断をするのが「保守」。

という仮定で、ハイトは「リベラルが保守に勝つことは、科学的に不可能であろう」と示唆している。しかし日本におけるリベラルと保守は、必ずしも政党としての政策とは一致しないため、どんな集団を支持し、投票するとリベラルなのか、あるいは保守なのかをクリアにしにくい。分析が難しい国なのだ。

アメリカには、支持政党は遺伝子で決まっているというデータがある。民主党支持者=リベラルに親和性を持つか、共和党支持者=保守に親和性を持つかには、生まれつきの遺伝子的な要素が関与している、ということである。100%ではなく、あくまで統計的な有意差があることを示す。これは本当である。日本には鵺のような政党があるが、アメリカはスッキリしていていいな。

編集長 柴田忠男

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