やつれた娘。ペットロスで悲しみに暮れる子どもに親ができること

 

実は我が家でも13年、犬を飼っていました。最後は老衰で亡くなりましたが、グレーできれいだった毛並みも真っ白になり、ご飯も食べれなくなり、寝たきりでガリガリになりました。

もちろん、おしっこもウンチも垂れ流し。私と妻も交代で看病し、亡くなった時には(父には申し訳ないのですが)父が亡くなった時より辛くて、約1年ぐらいは引きずったと思います。

私としては、時が解決してくれるだろうと思っていましたが、それでも気持ちが軽くなったことがありましたので、いくつかご紹介すると、まず「こんなものが癒してくれるんだな」と驚いたのが、犬がつけていた首輪でした。皮でできた首輪は、犬の匂いがしみ込んでいて、それを嗅ぐと、とても落ち着くのです。今でもまだ生きているみたい…そんな気持ちになりました。

そして過去に撮った写真や動画。特に小さいころに撮った写真は何度も何度も見返しました。そして妻と「あの時はこうだった、ああだった」とボロボロになった机や椅子の脚を見て、思い出に浸りました。

そして妻の友達が作ってくれた羊毛フェルトのぬいぐるみは、驚くほど気持ちを穏やかにしてくれました。そのぬいぐるみを触ることで、気持ちが和らいだことを思い出します。

そして近くにあるショッピングセンターのペットショップへも良く出かけました。私は「あれだけ辛い思いをするのなら、もう動物は飼いたくない」とは思っていましたが、子犬や子猫を見ればやはりかわいいので、出かけるたびにそこに寄って、見て帰ってくることもよくありました。

今回、チッチさんからご相談をいただいて、ペットロスについて調べてみると、克服する上でとても大切なのが「思いっきり泣くこと」なのだそうです。又、「家族や友人など、同じ経験をした人と悲しみを共有する」のも大事で、やっぱり自分の中で、整理できる事が何より大切な事のようです。それとぬいぐるみを触る事は「ぬいぐるみセラピー」とも言われるそうで、ぬいぐるみを抱いたり、話しかける事で心の安定を図る事もできるそうです。そうやって考えてみると、私がやっていたことは、理にかなっていたのかな?と思っています。

それでどうでしょう?

「こうしたら娘さんが元通りになる」という確証はないのですが、コリンちゃんとの写真や思い出の品などを飾って、いつでも過去を振り返ることができる、そんな場所を作ってみたらいかがでしょうか(我が家は作りました)?

人であれば仏壇がその役割を担ってくれますが、あまり悲しい雰囲気を作りたくないとお考えでしょうから、「楽しかった思い出」として、きれいに飾ったり、家族と一緒に撮った笑顔の写真を並べたりすることで、娘さんが一人で沈むのではなく「思い出を語り合う」事で悲しみを薄められるのではないかな?と思うのですね。

娘さんは、学校にもちゃんと行っているとの事ですから、心にぽっかり空いた穴も、時間の経過とともにだんだんに埋まっていくと思います。本人のスピードで心が癒えていくのをお待ちになって、ご両親も一緒にペットロスから乗り越えていってほしいな~と思いますが、いかがでしょうか?

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