「卑怯な事はダメ!」これはしっかり教えていきたいと思いますよね。でも、私は「さまざまな卑怯」を教えなくてもいいのでは?と思っています。というのは、いろいろと教える事で今、しっかり釘を刺しておきたい「ケンカに武器はダメ」という事がぼけてしまうと思うからなんですね。
なのでスッキリママさんにはこのようにお返事しました。
スッキリママさん、こんにちは。メール拝見しました。
まずはお兄ちゃん、大事にならずよかったです。血が出るとびっくりはしますが、もしそれこそ少し外れて目に入っていたら?と思うと、失明もあり得る事なので、ケンカで物を使うのは絶対に避けなければなりません。
それで、今回「卑怯はダメ!を教えたい」という事で「もっと良い説明の仕方はなかったか?」とのご相談だったのですが、私は今回のトラブルで教えるのは「ケンカで物を使ったらダメ!」という事だけで良いと思うのです。
確かに、おっしゃるように、自分より小さい子をいじめたり、多人数で一人をやっつけたりなど「卑怯」だと思う事はたくさんあります。が、衝撃的な事が起きた時って、そこに集中して話をした方が、聞く側にとっては深く刻み込まれます。
もしその時に「自分より小さい子や弱い子をいじめるのもダメ」「多人数で一人をやっつけるのもダメ」など他の例も挙げてしまうと、せっかく深く刻み込める印象がぼやけてしまうんですね。又、その上(まだ経験していない)SNSの事まで話してしまうと、すでにいくつかは頭に残らなくなってしまいます。
でも今回のように「ケンカにおもちゃの刀を振り回してケガをした」という事実があるのですから、「こういうケンカを“卑怯”っていうんだよ」「“卑怯”な事はお母さん、嫌い!」って言うだけで、子供の理解できる範囲で「卑怯ってズルっていう事なのかな?」とイメージができます。
後は子供が成長していくなかで「これってズルいよな」「こんな事はしちゃいけないな」って本人が様々なケースで感じて行けばいいと思うのですね。
それにメールを読んでもう一つ。子供達偉いなと思ったのは、弟さんに叱った時、「だってお兄ちゃんが…」のように言い訳も人のせいにもせず「ごめんなさい」と言えていますよね。お兄ちゃんも煽った自分の非を感じています。
これって逃げも隠れもせず自分の非を認めているわけです。だとしたら子供たちはすでに「卑怯はダメ」を理解しているのではないかな?と思うのです。