【書評】現役医師が教える、「ヤブ医者」を見分けるための“3つの定義”

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あなたがかかっているお医者さんは「ヤブ医者ではない」と言い切れますか?今回の無料メルマガ『1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』』では、現役の医者本人が教える「ヤブ医者」の見分け方を綴った本を紹介しています。

【一日一冊】医者が教える「ヤブ医者」の見分け方

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医者が教える「ヤブ医者」の見分け方

金子俊之 著/ゴマブックス

リウマチ・膠原病(こうげんびょう)の専門家が教えるヤブ医者の定義です。高齢者に6種類以上の薬を出す医師、軽い風邪に抗生物質を処方する医師、バリウム検査を勧める医師はヤブ医者であるとしています。なぜなら、

・多くの薬を服用すると相互作用で副作用の危険があること
・風邪に抗生物質は効かない
・バリウム検査にも健康被害のリスクがあるから

です。

バリウムを平気で勧めてくる医者は良心を欠いた医師…米国をはじめ海外では使用を控えている病院がほどんどだと言われています(p67)

また、医師には専門がありますが、著者は自分の専門を極めることでさえ難しいと感じているのに、4つ以上の診療項目を掲げる開業医には不信感を持っているようです。同じように検診医療機関で導入した機材の投資を回収するために、無意味なオプションや検査を勧めることも許せないようです。

つまり、プロとしてお客(患者さん)に最新の知見によって最善の治療・検査を提案するのが医師であるということです。

小規模クリニックながら診療項目が4個以上ある開業医には注意が必要です…医師の親子がそれぞれの専門科目を掲げているといったケースであれば別に問題はありません(p19)

ただ、ヤブ医者が存在するのは実は私たち患者が原因であることもあるようです。なぜなら、薬を出さないと「何もしれくれない医者」と口コミサイトに書かれてしまう。がん患者に告知すると家族から、「なぜ本人に告知したのか」とクレームを受けることが多い。

患者のためを思っていても批判を受けることも多いのです。日本人として申し訳ない気持ちになりました。金子さん良い本をありがとうございました。

 

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