池袋「パパ活」殺人は氷山の一角。実質“売春”に走る少女たちの心の内

 

そしてこの「自己重要感」は、同時に「自己受容」もある程度完了していないと、高く保つことはできません。

なぜなら過去に癒えてない傷やトラウマなどの体験がある場合、その出来事に対する感情をきちんと向き合って、癒し手放す作業をしていないと、今現在の自分に対する価値にも直結するからです。

どういうことかと言うと、過去のまだ癒えてない傷やトラウマなどの体験に対して、今でも「あの時辛かった」「あの時辛かったのは親のせいだ」「あの時自分が悪かったんだ」という感情があるということは、今でもその出来事、その相手、その時の自分を許せていないということ。

自分自身を許せていないということはもちろん、それがたとえ過去のことであっても、自分自身に十字架を背負わせているということです。

そして、たとえ自分ではなく出来事や他人に対して許せていないということでも、それは同時に自分自身に対しても無意識に怒りの矢印が向いているということでもあります。

「怒り」は二次感情であり、その感情の裏には、何かしらの感情があるから。

たとえば、「デブ!」と言われて傷ついた人がいるとします。傷ついただけでなく、怒りも湧いてムカついたとします。でも、それは「デブ」と馬鹿にした人に対して怒っただけで、自分に対しては何も思ってない、と本人は意識的には感じていても、実は無意識でそんな自分を許せていません。

どういうことかと言うと、痩せすぎで悩んでるくらいガリガリの人がいたとして、その人にいくら「デブ!」と言っても、その人は傷ついたり怒ったりしません。「え、私?」くらいに思うはずです。

要するに「デブ」と言われて傷ついたり怒りが湧くのは、誰よりも自分が自分に対して「デブだ」と思っていて、太っていることを気にしているからということ。

過去の体験でも、今の体験でも、何か傷ついた体験や出来事があり、それを今でも癒せず許せずいた場合、まだそこには許せない自分の何か?気にしている何か?があるということです。

「自己受容」をするということは、今の自分に対しても受容ができるということ。

「自己受容」をすればするほど、同時に過去の自分にも今の自分に対しても受容(許す)ということができるわけです。

今、自分に対して価値を感じられているか?いつでもどんな時でも心から「イエス!」が言えるようになりたいですね!

次回は、図の定義の「自己肯定感」について解説しますね!

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image by: Samuel Ponce / Shutterstock.com

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NPO法人若者メンタルサポート協会理事長、株式会社Tell Me Agency共同代表、若者心理アドバイザー 幼少期からの壮絶な人生を乗り越えた経験から、2012年より10代の若者の無料相談活動を開始、2015年NPO法人若者メンタルサポート協会を設立。 団体には様々な環境で生きづらさを抱える若者から月に2~3万通を超える相談が寄せられ、思春期の若者の心の専門家としても活動。公式ブログで人生を変えるメッセージを発信する傍ら、波瀾な生い立ちも赤裸々に公表し、人生を変えたいと願う人からも多くの反響を呼ぶ。講師・執筆・ラジオMCなど幅広く活動。めざまし8のコメンテーターをはじめ、多くのメディアにも出演。 著書「あなたは何も悪くない(サンマーク出版)」

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