実は、この提案には2つの問題があります。午前中に4時間の勉強を終わらせるには、休憩時間を長くとれないということ。もう1つは、開始時間を早める必要があるのです。
そこで、勉強開始を8時にすることを提案しました。もちろん、即OKではないですが、「午前中だけ」で終わるならということで渋々OKです。
8時スタートで、休憩5分。12時15分に終了です。15分オーバーは、昼ごはんまでという言い方で、うまく了承を得ておけば問題ありません。この提案は、うまくいきました。
想定外だったのが、勉強をし終えた充実感です。
「午前中に、4時間勉強やったぜ!」
やる前はどれだけ時間するかは伏せておいて、やった後は「4時間集中して勉強した」という事実を告げると、子どもたちは充実感を覚えます。
最初はスタートが早いのが不満であっても、先に済ませることの充実感、勉強を済ませた後の自由時間をスッキリした気持ちで遊べた実績が、早いスタートでもOKへと定着していきます。
「早く」「速く」は成果だけでなく、習慣化にもつながる。こうなれば、さらに長時間の勉強だって可能になります。
例えば、10時間の勉強をするときだったら。朝7時にはじめて、午前中(お昼ごはんまで)でも半分の5時間を済ませることができます。
お昼からは自由時間を与え、夕方4時ぐらいから後半戦をはじめれば、10時前には終了します。これで、遊びありでも1日10時間の勉強が可能になります。
いやいや、うちの子は12時15分に終わるだったら反論するはず!と心配であれば、15分短縮してもいいんです。勉強時間は3時間45分になるけど、4時間分の勉強をすればいいのだから。
問題は、時間ではないということ。こなすべき課題をこなし、成果を出せばいいのですから。
1時間集中できない子は、30分ごとに休憩でもいい。でも、休憩は5分ぐらいがベストであるというのは、これまでの経験でわかったことです。
親技は、あくまでも子どもが納得させて、全力で頑張らせるために、親はどんな工夫をするか?を考えます。うちの子にはちょっとあてはまらないということがあれば、少し変えればいいだけです。
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