街頭演説中に銃殺された安倍元首相について、岸田総理は国葬を行う方針を明らかにしました。そこで、今回のメルマガ『モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)』では著者でジャーナリストの伊東森さんが、 国葬を行う理由、そして自民党が政治利用しようとしている点について詳しく語っています。
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故安倍氏の国葬が決定。岸田総理が抱く思惑とは
岸田首相は15日、演説中に銃で撃たれ亡くなった安倍元首相について、 「歴代首相でも、総理大臣の重責を担い、内政・外交で大きな実績を残した。」(NHK NEWS WEB(1)、2022年7月15日)として、今年の秋に国葬を行う方針であることを明らかにした。
国葬となった背景として、西日本新聞は、官邸筋は「次の葬儀は海外の政治家ら要人参加が予想される。首相が国葬に傾いた理由に一つだ」(西日本新聞7月15日付朝刊)と指摘。家族葬となった11日の通夜、12日の葬儀には、政財界や外国の要人ら多くが参列した。
国葬となると、費用は全額を国費で負担することが原則であるが、しかし現在の法律では、国葬の対象者や実施要領を明文化したものはない。
近年の首相経験者の葬儀は、内閣と自民党が費用を分担する合同葬が通例であった。
国葬の対象者などを規定した戦前の「国葬令」が、政教分離を定めた現行憲法の制定により失効。
ただ、戦後は貞明皇后の葬儀が、事実上の国葬として営まれ、あるいは昭和天皇の葬儀である「大喪の礼」が、国の儀式として行われた。
また、戦後の首相経験者の国葬は、1967年に死去した吉田茂氏だけである。首相経験者の葬儀としては、国葬のほか、内閣、自民党、国民有志による「国民葬」、「内閣・自民党合同葬」などがある。
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