なぜ、年金の受給開始年齢を65歳に引き上げることは「無意味」になったのか?

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3.現在の年金給付の増加を抑え、将来世代の年金水準を高くしようとしている

話を戻しますが未だ現在は、約60%近くの高い水準の給付が行われている状況であり、早く50%に持っていくように給付を抑えていかないといけません。

本来の水準よりも多く受給する事が続けば、どうしても将来世代の水準が低下してしまうので、物価や賃金が上がった時は上がり方を抑制するという事が急務となっています。

しかしながら、平成に入ってからデフレ続きなので物価や賃金はほぼ上がらないか、マイナスという事もよくありました。

そのため、うまく抑制策が機能しなかったのであります。

給付水準を下げないといけなかったのに、それが遅れてしまっている。
そうなると将来世代の年金水準が低下してしまう。

非常に重大な事が行われているものの、若い人が老齢の年金を受給するのは何十年も先の話なので、どうしても目に見える形で顕在化していない今、問題視されづらくなっています。

年金水準を抑えるとか下がる方向に向かわせていると言うと、悪い事してるとしか捉えてもらえない。野党の政治家ですらそんな事言って相変わらず年金を政争の具とするのだから、国民にはなかなか正しい事が伝わりません。

ちなみに決まった保険料の総額を増加させる手として、高齢者雇用や働く女性の増加により、保険料を支払う人の増加させる事ですね。保険料払う人が増えるという事は先ほどの1,000万円の取り分が1,200万円になったり1,500万円に増えてくるイメージです。

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