北方領土問題も解決か。ウクライナへの「武器援助」で達成される日本の悲願

 

もう1つが、ロ軍苦戦、ウ軍優勢の状況で、プーチンはロシアが現時点で誇れる極超音速ミサイル「ツィルコン」搭載フリゲート艦「アドミラル・ゴルシコフ」を大西洋に派遣したことを明らかして、欧米を威嚇して、ウクライナ支援を止めたいようである。欧米の防空システムでも迎撃は難しいので、核搭載可能でもあり、脅しには有効であるからだ。

そのため、早速、ノルウェー海軍は、ロ軍フリゲート艦「アドミラル・ゴルシコフ」を追尾し始めた。今後、欧米諸国海軍が順番に追尾することになる。

ロ軍ツィルコンは、マッハ6~8であるが、米軍のLRHWダークイーグルはマッハ14前後、AGM-183A ARRWはマッハ6.5~8であり、対応手段はあることは知っていてほしい。極超音速ミサイルは、ロシアだけではない。米国も開発中であり、実戦配備予定である。

そして、米国は「ブラッドレー」、ドイツは「マルダー」、フランスは「AMX-10RC」と各歩兵戦闘車を訓練プログラムと合わせて提供することになった。

ブラッドレー歩兵戦闘車の供与は50両で、マルダー歩兵戦闘車が40両で、AMXー10RCは供与される数や提供時期は、不明であるが、欧米製戦闘車両が始めて提供されたことになる。マルダーは5月頃であり、春の反攻には間に合わないようだ。

ポーランドは、手持ちのレオパルド2戦車をウ軍に供与するとして、ドイツの承認待ちになっているようであるが、今のところドイツは認めないという。

そして、春に、ブダノフ情報局長は、ロシアに対する大規模な反攻を計画していると述べ、戦闘が3月に「最も激しくなる」とした。

現状は、戦車や火砲の数だけ見ると、ロ軍の数が、ウ軍の数の倍程度もあり、ロ軍優勢であるが、高精度攻撃がウ軍はできるので、ウ軍が現状、優勢になっているのだ。しかし、今後、ウ軍に欧米戦車が届くと、数の上でも、精度の上でもウ軍が勝るので、ロ軍は敗北に近くなるようだ。

もう1つ、ウクライナにドイツからもパトリオットが届くことになった。シースパロー艦対空ミサイルもウ軍に供与され、ブーク地対空ミサイルシステムを改修して載せるという。

ロシアは、イランから1,750機のシャヘド131、136のドローンをSU-35戦闘機24機と交換するが、このドローンを使ったインフラ攻撃をしている。

しかし、徐々に防空システムが揃い、シャヘドは今まで全機540機の迎撃に成功しているという。ロ軍は巡航ミサイルとドローンを混ぜて、飽和攻撃するので、ミサイルでインフラに被害が出ている。

1月の攻撃では、黒海艦隊ではなく、カスピ海艦隊から巡航ミサイルを打ち出し始めた。クリミア半島への補給路がウ軍の攻撃で十分機能していないようである。黒海艦隊の安全も確保できなくなり、黒海艦隊の代わりにカスピ海艦隊を使い始めている。

ウ軍の航続距離1,000kmの無人機「キジバト」が運用開始になり、黒海艦隊や最深部にあるロ軍空軍基地も攻撃可能になる。量産体制も整い、ウ軍の強力な武器になる。この「キジバト」は、偵察でも自爆でも爆弾投下、魚雷投下もできるので、ロ軍も侮れない。しかし、エンジンで動くので、速度は出ない。

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