中国がついに認めた人口減少。あの「ゼロコロナ解除」は高齢者を減らすためか?

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中国政府は2022年末の時点で、本土の人口が前年比85万人減と発表。61年ぶりに人口が減少したことを認めました。労働人口も減少していてGDPで米国を抜き世界1位になるのは難しいとする説があるようです。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では、台湾出身の評論家・黄文雄さんが、一人っ子政策を廃止しても少子化に歯止めがかからない理由を解説。2020年には人口が減少に転じたとする報道があり、中国の統計数字の信憑性の問題も指摘し、修正されたコロナの1ヵ月の死者数に、自宅での死者数はカウントされていない可能性があると伝えています。

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2023年1月18日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄(こう・ぶんゆう)
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

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中国の人口が61年ぶりに減少。一人っ子政策返上も少子化加速のワケ

【詳しく】中国 61年ぶり人口減に転じる 今後の影響や見通しは | NHK

中国政府は、2022年末の時点で、中国本土の人口が14億1175万人と、前年比で85万人減少したと発表しました。中国の人口が減少に転じるのは、無理な増産計画により多くの餓死者を出した「大躍進」以来61年ぶりとのこと。

2022年の出生数が前年対比106万人減の956万人だったのに対して、死亡者数が27万人増の1041万人と死者数が出生数を上回ったため、総人口が減少に転じたわけです。これに対して、これまで人口第2位だったインドは2022年時点で推計14億1200万人であり、すでに中国と逆転したという意見もあります。

そもそも中国の統計数字が信用できないというのは昔からですが、1月14日には中国の保健局が突然、昨年12月8日から1月12日までの約1カ月における新型コロナウイルスの死者を5万9938万人と発表しました。それまで1日の死者は10人以下としていたわけですが、あまりに荒唐無稽な数字で海外から批判が殺到したため、転換せざるをえなかったと見られています。

ある中国人は、新型コロナで亡くなっても死因は別のものにさせられてしまうため、「中国政府は嘘ばかりついているが、自分たちの死因すら改ざんさせられる」と嘆いていました。町の葬儀場で、葬儀待ちの棺があふれている様子などは、すでに日本のテレビなどでも紹介されています。

しかも、この約6万人の死者は、病院での死亡者のみであり、自宅で亡くなった人はカウントされていないのです。専門家は、この1カ月で100万人が亡くなった可能性があると指摘しています。まだ数字をごまかしている疑いが強いというわけです。
好突然!中國官方曝36天近6萬病歿 專家懷疑:恐已超過100萬 – 自由時報電子報

それはともかく、中国での子育ては非常にお金がかかります。北京や上海などの大都市では、1人の子供が高校を卒業するまでにかかるコストは250万元(約4250万円)とも言われており、いくら一人っ子政策を廃止しても、2人目の子供を持とうという人はなかなかいません。そのため、今後、急速に人口が減少していく可能性があります。
好突然!中國官方曝36天近6萬病歿 專家懷疑:恐已超過100萬 – 自由時報電子報

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