10月解散総選挙は確実に。岸田外遊にスポンサー企業40社同行が意味するもの

 

旧統一教会とベッタリの議員で選対最前線を固める自民の思惑

それは、10月の解散総選挙に向けての自民党の動きから良く分かります。たとえば、神奈川選挙区を見てみると、旧統一教会との深い関係が問題視され、2022年10月に経済再生相を事実上の更迭となった山際大志郎衆院議員が、この6月、神奈川18区の支部長にシレッと就任していたのです。山際議員と言えば、海外での旧統一教会のイベントに招待されて出席していたのに、最後の最後まで「記憶がない」と言い張り続けた「反省ゼロ」の人物です。

また、旧統一教会のイベントに出席し、韓鶴子総裁のことを何度も何度も「マザームーン」と称賛した上、会場に集まった信者たちに向かって、「皆さまのお陰で安倍政権も5年目を迎えることができました」と感謝の言葉を述べた元副防衛相の山本朋広衆院議員が、この7月、神奈川4区の支部長に、これまたシレッと就任したのです。これはどちらも自民党神奈川県連の人事ですが、自民党神奈川県連の名誉顧問には、今でも旧統一教会とベッタリ癒着している菅義偉前首相が名を連ねています。

そして、旧統一教会と30年に渡って癒着していて、地元の八王子教会の信者たちから「父親のような存在」と慕われている萩生田光一衆院議員が、今も自民党の政調会長の座に居座り続けているのです。政調会長とは、党の政策や方針を決定する要(かなめ)であり、自民党の場合は、選挙の実務を仕切る幹事長や選対委員長より力が上です。そして、萩生田議員と言えば、安倍元首相と旧統一教会とのパイプ役として、長年、連絡係をつとめて来ました。

このような布陣が自民党の選対の最前線を固めているのは、次の選挙でも旧統一教会の信者らを大量動員し、選挙戦を有利に運ぼうという思惑があるからです。逆に言えば、これまで数十年にも渡って癒着して来た旧統一教会を、そう簡単には切り捨てられないということです。

やることなすこと「後手後手」で「他人事」の岸田首相は、全国民を巻き込んだマイナンバーカードのトラブルに至っては河野太郎デジタル相に丸投げし、その河野大臣も副大臣に丸投げするという無責任さ。そして、調査のたびに下がり続ける内閣支持率。しかし、それでも、10月に解散総選挙が行なわれれば、やはり自民党政権が勝ってしまうのです。それは、受け皿となる野党がいないからです。

第220号のこのコーナーで取り上げましたが、「世界経済フォーラム」による「世界男女格差報告書」の2023年版では、日本の男女格差の指数は、調査した146カ国中125位で、昨年の116位から9ランク下落し、調査を始めた2006年以降、最低を記録しました。日本の場合、特に男女格差が大きいのが「政治」の部門で、先進各国では女性の首相が次々と誕生しているのに、日本では女性議員自体が全体の10%しかいないのです。

146国中125位にまで転落。G7ダントツ最下位ニッポンの「格差指数」が中韓にも抜かれたワケ

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