日本語のハードルの高さもその一つです。
冒頭で取り上げた外国看護師は、経済連携協定(EPA)に基づくものですが、09年の外国人看護師候補者の看護師国家試験第1回の合格者数は、なんとゼロ。82名ものインドネシア人の看護師たちが挑戦して、誰一人受からなかった。その翌年もわずか3人で、2012年に、合格率はやっと1割を超え11.3%(合格者47名)となりました。
その後はさまざまな緩和策が講じられましたが、それでも求める日本語力は他国に比べれば圧倒的に難しいのです。
そもそもなぜ、読み書きまで求めるのか?日本と同じように少子高齢化で、介護や看護の人材が不足しているドイツでは、同じ国家試験でも外国人には口頭で試験を行っているのに。なぜ、ペーパーにこだわるのでしょうか。ただでさえ日本語は、ひらがな、カタカナ、漢字を使う世界でも有数の難しい言語なのに…、外国人に厳しすぎます。
日本で働く外国人の子供たちも、日本語が話せず苦労するケースも度々報じられてますよね。
もし、本当に、外国人に日本に来て働いて欲しいなら、日本人より高い賃金を払い、外国人を受け入れるコミュニティを、地域などと連携して作ることは必要不可欠です。
今の日本に、そこまでやる気があるのでしょうか?…ない。そう思ってしまうのは私だけでしょうか?
みなさまのご意見、お聞かせください。
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