なぜ、行き詰っていた飲食店経営が「夜逃げ後」うまくいったのか

CHIBA, JAPAN - January 18, 2018: A pair of drinks vending machines next to a shuttered closed-down store on a main road in Shirako Town on the Boso Peninsula in rural Chiba Prefecture.
 

2.飲食店経営者(昔、著書で掲載したことのあるエピソード)

以前は関西地方で、高級和食店を営んでいた。女性客を意識した、品のいいたたずまいだった。しかし、売上高はそこそこ伸びたものの、女性客は客単価が低く(あまり食べない飲まない)、財布のヒモがきつく、長時間滞在するので回転率も悪く、ビジネスとしてはうまくいかなかった。結果、社長さんは突然店を閉じて、着の身着のまま「夜逃げ」した(本当の夜逃げ)。

夜逃げから4年後。そろそろ借金の消滅時効が近くなってきた頃に、彼は東京のNEKO-KENに相談に来た。

相談の内容「時効」などではなく、「返したい」というものだった。私は驚いた。

聞けば、この経営者さんは、夜逃げして約3年後に、夜逃げに疲れて、また飲食の商売を再開することに決め、それをすでに実行していた。そして、その「新しい飲食の商売」は、すこぶる上手くいっていた。「逆のこと」をして。

・関西で失敗したから、「関東」で商売する!
・女性向けで失敗したから、「オヤジ向け」にする!
・高級路線で失敗したから、「低級路線!」
・広い店で失敗したから、「狭い店!」
・低い回転率はもうコリゴリ。「高い回転率!」

そう、彼は東京で、(信用がないので)知り合いから店を又借りして、小さな小さな飲み屋を開店したのです。

メニューは当時の東京としては比較的珍しい関西風。開業資金は70万円足らず。内装にはほとんど金をかけていません。しかしこれが当たり、1日の平均売上は10万円を超えました。

これでたちまち利益が出て、返せないはずだった借金が返せるようになってしまったのです。

(メルマガ『『倒産危機は自力で乗り越えられる!』 by 吉田猫次郎』2023年8月10日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

この記事の著者・吉田猫次郎さんのメルマガ

初月無料で読む

image by: Ned Snowman/Shutterstock.com

吉田猫次郎この著者の記事一覧

事業再生コンサルタント。認定事業再生士(CTP)。特に倒産寸前の中小企業、零細企業、自営業の自力再生(のサポート)を最も得意としています。著書『震災後に倒産しない法』(サンマーク出版)、『借金なんかで死ぬな!』(朝日新聞出版)、『連帯保証人 なってみたらすごかった でもまだ手はある』(ワニブックスPLUS新書)、『ブラックリストなんて怖くない』(宝島社)、『働けません。』(三五館)ほか多数。1968年東京生。乙女座A型。趣味は自転車、魚釣り等。無類のネコ好き。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 『倒産危機は自力で乗り越えられる!』 by 吉田猫次郎 』

【著者】 吉田猫次郎 【月額】 ¥528/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎月 10日・20日・30日 発行予定

print
いま読まれてます

  • なぜ、行き詰っていた飲食店経営が「夜逃げ後」うまくいったのか
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け