なぜAmazon創業者は、こんなにも「ミーティングがうまい」のか?

 

さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

ベゾスほど巧みに、メタファー(暗喩)を用いるビジネスリーダーはなかなかいない。彼は、アマゾンの成長の原動力となる「フライホイール(弾み車)」を構築した。「種」を蒔き、その「種」が巨大な事業へと成長した。「ピザ2枚分のチーム」を作った。また、なぜ失敗と発明が「分かちがたい双子」であるのかを説き、「傭兵」ではなく「伝道者」を雇った

「自分の才能を喜ぶべきです。幸せに思うべきです。でも、それを誇りに思うことはできません。誇れるのは、自分の選択のみです」(ジェフ・ベゾス)

「あのミーティングのことは、昨日のことのように覚えています」とカーは言う。「多くの社員が疑問や懸念を抱いていました。なぜアマゾンは、未知の分野に投資するのか? 自分たちが得意とする分野に集中せずに、寄り道をする必要がどこにあるのか?なぜ自社でデバイスを開発しなければならないのか?アマゾンはデジタルメディア・サービスについて何を知っているというのか?と」参加者が表明した意見や懸念を傾聴した後、ベゾスは、古代からの効果的な修辞法のツールであるアナロジー(類推)を用いて、それらに答えた。「多くの種を蒔く必要があるのです。どの種が大きなオークの木に育つかわかりませんから」

遠領域のアナロジーが含まれた文章を読んだ人々は、読んだ内容をより多く思い出すことができ、さらに内容をより深く理解していることがわかった

3幕構成

第1幕:セットアップ(設定)
第2幕:挑戦
第3幕:問題の解決

ストーリーテリングの12の要素

・成長と変化を経験する英雄的な主人公
・魅力的な敵役
・願望の実現
・モラルの葛藤
・多様な世界観
・次のエピソード、話の続きが気になる終わり方(クリフハンガー)
・文明の危機
・ユーモア
・裏切り
・ポジティブな感情(愛、喜び、希望)
・ネガティブな感情(喪失、悲しみ)
・暴力

ガロ・メソッドに基づくメッセージ・マップ・テンプレート

1.ログラインのドラフトを作成する
2.ログラインを補強する、3つのメッセージを作成する
3.作成したメッセージに、ストーリーやデータ、アナロジーなどを使って命を吹きこむ

アマゾンのカスタマーレビューに、「良い意味でタイトルと中身が違う」と書いた方がいましたが、まさにそんな感じの内容です(「お金を生み出す」なんて下世話な内容ではなく、極めて真面目な内容)。

起業家は創業当初、どうやって自社を紹介するか、悩むと思いますが、そんな時、本書が手元にあると、重宝すると思います。

ぜひ、読んでみてください。

image by: Kraft74 / Shutterstock.com

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Amazon.co.j立ち上げに参画した元バイヤー、元読売新聞コラムニスト、元B11「ベストセラーBookV」レギュラーコメンテーター、元ラジオNIKKEIレギュラー。現在は、ビジネス書評家、著者、講演家、コンサルタントとして活動中の土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介。毎日発行、開始から既に4000号を超える殿堂入りメルマガです。テーマ:「出版/自分ブランド/独立・起業」

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【著者】 土井英司 【発行周期】 日刊

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