なぜ、公務員が加入していた共済年金は「厚生年金に統一」されることになってしまったのか?

 

2.公務員期間と民間企業に勤めた期間がある人の年金。

◯昭和33年4月11日生まれのA子さん(令和5年は65歳)

1度マスターしてしまうと便利!(令和5年版)何年生まれ→何歳かを瞬時に判断する方法。

絶対マスターしておきたい年金加入月数の数え方(令和5年版)。

20歳になる昭和53年4月から昭和56年3月までの36ヶ月は昼間学生として国民年金加入ですが、法改正される平成3年3月までの昼間学生は国民年金には加入する義務はなかったので任意加入でした。
学生の任意加入は学生全体の1%しかやっておらず、ほとんどは納めてはいませんでした。

この36ヶ月は納めず。保険料を納めないのであれば未納ではなくカラ期間となります。

昭和56年4月から平成5年3月までの144ヶ月は地方公務員共済組合でした。この期間は地方公務員共済組合期間なんですが、被用者年金一元化以降は第3号厚生年金被保険者期間と呼んでます。

よく、あのサラリーマンの専業主婦(主夫)を国民年金第3号被保険者って言いますが、全く別物ですのでお気を付けください。社会保険って全体的に似たような用語が多すぎて混乱しやすいんですよね^^;

平成5年4月から国家公務員共済組合(こちらは第2号厚生年金被保険者期間って言います)に入り、平成15年3月までの120ヶ月間働きました。

さて、ここで地方公務員と国家公務員の期間と分かれているから、年金の支払いをする場合はこの両者から支払われるような気がしますが、この場合は最後の共済組合だった所からそれまでの地方公務員共済分の期間も併せて国家公務員共済組合から支払われます(国共済と地方共済は同じ共済とみなされるから)。(この地方公務員と国家公務員期間全ての給与を合わせて全期間で割った平均標準報酬月額は37万円とします)。

逆に地方公務員共済組合が最終の共済組合期間だったら地方公務員共済組合から国家公務員共済組合の期間も併せてまとめて支払います。

このやり方は平成27年10月からの被用者年金一元化前からそのように期間を併せてまとめて支払っていました(前述したように同一の共済とみなしているため)。

なお、私立学校教職員共済組合(第4号厚生年金被保険者期間と言います)とは期間を合わせたりはしません。

余談ですが、共済や厚年は国民年金第2号被保険者と言いますが、その中でも更に厚生年金の中で分かれているという事ですね。

print
いま読まれてます

  • なぜ、公務員が加入していた共済年金は「厚生年金に統一」されることになってしまったのか?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け