もはや時間の問題。解体しても結局は自民党内に「派閥」が再びできてしまうワケ

 

かならず登場してくる「ネオ派閥」

さて、今回派閥を解消しても一つの集団にしたところで結局は派閥が出てきます。

マスコミが様々なことを言いますが結局はまた人が集団であるだけでそのままになります。

つまり、また派閥ができるということになるのです。

さて、集団である以上はまた小集団が出来上がるということになります。それはそれが人間だからです。

ところで派閥は1993年に小選挙区制では政策の違いは関係がなくなるからという理由で解消したはずでした。

しかし、派閥はその後また出てきました。それは総裁選などに必要になるのです。

その様な意味でこの二つの派閥の内容を考えてみましょう。

中選挙区制の時代の派閥(旧派閥と言いましょう)は、もちろん自民党の総裁選において自分たちの政策を実現できる総裁をつける、つまり自民党=政権をそのまま自分たちの考え方で動かしたいということにつながりました。

その様な意味で中選挙区の中で一人でも多く同じ派閥から当選を果たし派閥を大きくすることが、政治を自分達の考え方で動かせる内容になります。

一方、小選挙区制時代の派閥(新派閥と言いましょう)は、そもそも小選挙区に自民党からは一人しか立候補しませんから、選挙区における派閥の争いはなくなりますが、しかし選挙区に立候補するための「公認争い」が出てくることになります。

その様な意味で「党内の力学」が必要になってくることになるのです。

そのうえ、「比例代表」になれば、名簿順位が大きくなりましたので、その内容になります。

その様な意味で、派閥は「公に選挙の中で派閥が争う」のではなく、「党内の手続きで派閥が取引する」という形になったのです。

このように考えれば、河野洋平のやった派閥の解消は透明化に逆行させたということになります。

同時に党内のやり取りは金でも動きますので、金銭が必要になってくるということになるのです。

単純に、その内容がまさに今の金銭の使い道であるということになるのではないでしょうか。

さてそのように考えれば、今後も小選挙区制が続く限り「派閥」はできるということになります。

つまり、派閥として公認の権利を持つようにならなければ、自分たちが滅びてしまうということになるのです。

一方、現職はそのままになるしまたそのように、政党か公認をもらわなくても、自力でしっかりと当選できる人は必要ないということになります。

ある意味で政策集団であるということではないので、是々非々で政治を行えばよいというような感じになります。

その様な意味から、新派閥の中においては、その様な公認争いが中心にありそしてその為の集金システムでありまた自民党の党内の圧力団体ということになるので、無所属議員も増えてくるということになるのです。

その様に考えた場合、今後「党内の公認システムや総裁選挙ということがなくならない限り」党内の派閥はなくならないということになります。

これは許認可システムがなくならない限り族議員がなくならないのと同じことになりますし、また人間味のある政治があるのであれば、当然に好き嫌いがあるので、集団ができるのは当然であるということになるのです。

逆に「派閥や党がない方がおかしい政治である」ということになるのです。

まさにこれからネオ派閥が出てくると言ことになります。

そして今回の内容から見れば、また新たな族議員が出てくるということになるのではないでしょうか。

要するに政治とはそういうものでありますし、また、政治の圧力で世の中のシステムが変わるということになれば、そのままその様な感じになるのです。

以前のような族議員ではなく、これがネオ族議員になりまた派閥も新たな「ネオ派閥」ができることになります。

だいたい今年の9月、次の総裁選挙の時にそのような内容が出てくるでしょう。そしてその内容が族議員を中心に物事ができてくるということになります。

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