英国での研究事例も。「大成功のイメージ」だけでは“詰んで”しまう納得の理由

 

私は、受ければ必ず合格する偏差値30の高校、夜間の定時制大学、しかも留年をしてブラック企業に経理職として就職しました。簿記の知識はゼロ。いきなり、「オレは海賊王になる!」あらため「オレは税理士になる!」と成功イメージを描いただけでは、この実験通り、失敗に終わっていたことでしょう。

そこでまずは、建設業経理事務士4級合格を目標にしました。この試験は平均合格率75%以上という難易度が低い試験です(当時)。この試験にチャレンジしたあとで、建設業経理事務士3級、日商簿記検定3級、2級建設業経理士、1級建設業経理士と、徐々に難易度を上げながら、合格してきました。

最終的には税理士試験に合格しましたが、最初から税理士試験にチャレンジしていたら、前述したイメージだけが膨らみ、早々と挫折していたと断言できます。

スキルアップも同様です。私は以前、キャリアアップのために専門外の土木工学の勉強をしようと試みました。建設会社で経理に配属されていても、土木の知識があれば現場の人と対等に話せ、実務を知ることで今後の経営にも役立つと考えたからです。現場に行き、工事について的確なアドバイスをしている成功イメージを抱いていました。

しかし、工事部の同僚に借りた「土木概要」の本を手に取っても全くわかりません。工事部にとっては基礎的な書籍でも、実務経験のない私にとっては難しすぎました。

そこで小さな目標に切り替え、まずは「マンガ土木入門」というような本から読み、「土木超入門」「新入社員のための土木入門」など徐々に難易度を上げ、高い目標打破する力をつけてから、最終的には2級土木施工管理技士のテキストを理解できるようになりました。

では、最初から小さな目標だけ掲げていればよいかというと、それもまた問題です。小さな目標を達成してしまうと、それが達成した瞬間に燃え尽き症候群になり、モチベーションも下がります。目標が達成しそうになったら、もう少し高いハードルを設定しつつ行動していくことが、成功への動き続けるコツなのです。

ルフィも少しずつ経験を積みながら、今では四皇となっています。「海賊王になる」という大きな目標に向かって、途中途中で成功体験を積み重ねた結果です。大成功のイメージと小さな目標の積み重ねが、人生を変えるのです。今すぐ小さな目標を作ってみてください。

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