アホ丸出し厚労省の「飲酒ガイドライン」を京大教授が完全論破。酒豪も下戸も“コロナ以来の真っ赤な大嘘”に警戒せよ

 

不適切にもほどがある「健康リスク」の嘘八百

そもそもコイツらは、「生活習慣病リスクが上がってしまう酒量はいくらなのか」という研究を踏まえているのでしょうが、コイツらが評価しているのは「飲酒についての生活習慣病リスク」だけなのです。

しかし、「酒量」というものは「生活習慣病リスク」だけに影響するのではありません。万が一にでも、「生活習慣病リスク」だけに影響しているのなら、僕もこのガイドラインに賛成しても別に構いません。

しかし「酒量」は、人々の社会的行動、文化的行動、芸術的行動に強烈に影響を与えると同時に、それを通してメンタルヘルス、つまり、精神的健康に巨大な影響を与えているのです。

社会的行動や人々の精神的健康に影響を与えるということは、政治の有り様や社会の有り様や経済の状況にも巨大な影響を与えている、と言うことになります。

そういった事を全て度外視して、「生活習慣病リスク」に及ぼす影響だけに基づいて「酒量のガイドライン」を決めるなぞというのは、バカにも程があります。

しかも、コイツらが言う「ロング缶一本飲んだら生活習慣病リスクが上がるぞ」という話は、「上がるか上がらないかと言えば、上がらなくはない」というだけの話であって(それこそが、コイツらが準拠する“統計的有意”という奴です)、「どれくらいヤバいのか」という点については何ら配慮していないのです。

この点は拙著『過剰医療の構造』でも詳しく批判しましたが、重要なのは、「上がるかどうか」という話ではなく「どれくらい上がるのか?」という点なのです。

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