「ゼロリスク」を国民に押しつける厚労省の無責任
例えば、外に出れば、クルマに引かれる確率は確実に上がります。
だからといって、どっかの役所が「クルマにひかれるリスクが上がるので、外出するのは止めましょう」というガイドラインを作ったら、誰もが「アホか!?」と思うことでしょう。
なぜなら、「そんなの分かってるよ!あたりめーだよ!!」という話だからです。
ここで重要なのは、「どれくらい上がるか」なのです。
「外出すれば、クルマでひかれて死ぬ確率が、1割を超える状況になりました」とか言われれば、「まぁそれならしょうがない…」と思う人が出てくるでしょうけれど、「引かれるリスクが上がるのダ~!だから、外出してはいけないのダ~!」っていうアホがでてきたら、万人がお前はバカボンのパパか!?と思うに違いありません。
つまり、リスクが「上がる」ということ事態は、殆ど何の意味もない話なのです。
ある行為をすることであるリスクが上がるということがあったときに、その行為によって得られる「メリット」と、そのリスクの「デメリット」とを「比較」して、その行為をするか止めるかを、我々は日々判断しているのです。
というか「そうすべき」です。「リスクがある」というだけで全てのリスクを回避しているようでは、我々は普通の幸福な生活など絶対手に入れることができなくなるのです。これは、まったくもって「常識」と言う他無い、当たり前の話です。
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