【一歩先を行く撮り鉄講座】ベストショットに欠かせない、構図の意識

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鉄道写真のビギナー向けに、撮影方法や上達のコツなどをイチから教えてくれる無料のメルマガ『ちょっと上を行く鉄道写真を撮る方法』。今回取りあげるのは、初心者が陥りやすい“構図の失敗”について。電化区間の撮影ならではの注意点もあるなど、なかなか奥深い!

初心者は、ここに気をつけて撮影しよう

鉄道写真に限らず、色々なジャンルの写真で、よく聞く言葉に「日の丸構図」があります。

まずは↓をご覧ください。

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日の丸構図とはメインの被写体を、構図のド真ん中で撮影したもので、一般には悪い例とされます。

作例では列車の先頭部が、画面中央に来たところで撮影しているため、左側が無駄に広くなり、バランスの悪いことがおわかりでしょう。

またこの写真では、列車の先頭部、つまりカオのすぐ横に架線柱が写り込み、かなり鬱陶しいばかりか、カメラが水平となっておらず、少し左に傾いていることも確認できます。

これらすべては初心者に多い失敗で、カメラの傾きには気を配り、列車を手前まで引きつけ、日の丸構図を回避する必要があります。

ただし、日の丸構図がすべてダメというわけではなく、単行列車など編成が短い場合は、日の丸構図が好都合なことも多いですから、ケース・バイ・ケースで柔軟に対応することがポイントです。

また作例のように電化区間では、架線柱の処理にも注意しなければなりません。

次に↓をご覧下さい。

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先ほどの写真よりも列車を手前で撮影し、日の丸構図を避けていますが、カメラが傾いていることを除けば、この写真にも一つ問題があります。

それは列車のカオと架線柱が重なり、まるで角が生えたようになっていますが、このような写真を「串刺し写真」といい、電化区間でよく起こしがちな失敗例です。

串刺し写真を気にしない人は、どうでもいいことかもしれませんが(笑)、やはり列車のカオに架線柱が被ると、見栄えはあまりよくありませんから、架線柱と架線柱の間にカオが来るよう、慎重にフレーミングをしなければなりません。

また焦点距離が長くなれば長くなるほど、架線柱と架線柱の間隔が狭まり、串刺し写真を回避することは、非常に難しくなりますから、電化区間で編成写真を撮影する場合、レンズは長くても300mmまでに留め、通常は85~200mmの焦点距離で撮影すると、串刺し写真も回避しやすいです。

ちなみに先ほどの失敗作を、トリミングで救済したものが↓です。

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この写真も背後にある、工場の煙突が写り込み、決していいものとはいえませんが、先の2枚と比べれば傾きは修正され、バランスはよくなりました。

けれどもトリミングは、あくまで非常手段であり、失敗してもトリミングでなんとかなると、ズボラに構図を決めることのないよう、撮影前の段階からしっかりとした意識を持ち、入念に準備をしておくことが、上手な写真をとるための大切なポイントですね。

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『ちょっと上を行く鉄道写真を撮る方法』
著者/うわじま6号
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