渡る世間で鬼退治。政界渡り鳥・小池百合子は、なぜ出世していくのか?

 

政界で大出世

小池さん、自民党に移ってすぐ大抜擢されます。03年、小泉内閣で環境大臣」になったのです。いまでは当たり前になった「クールビズ」運動を主導しました。これ、ホントにありがたいですね。私も、夏東京にいったら、スーツで死にそうでした。いまでは、誰も上着着ていませんから、メチャクチャ楽になりました。

  • 06年、第1次安倍内閣で、総理大臣補佐官
  • 07年、防衛大臣に就任
  • 08年、自民党総裁選に立候補し、3位に
  • 10年、自民党総務会長
  • 12年、自民党広報本部長
  • 16年、女性ではじめての東京都知事に

すごい経歴です。

愛国心のある国際派

ところで、小池さんの政策観はどうなのでしょうか? エジプトに留学して、アラビア語の通訳、キャスターとして活躍して。アラビア語と英語が堪能。どうみても、日本水準では、「国際派」です。しかも、日本によくありがちな、アメリカ、イギリス信者でないのも魅力です。

一方で、「愛国心」もあるのですね。小池さんは、小沢一郎さんと決別した理由について、

かつて小沢さんは、自由党時代に取り組んだはずの国旗・国歌法案について、自民党との連立政権から離脱するなり、180度転換し、『反対』に回った。国旗・国歌法案は国家のあり方を問う重要な法案だ。政治の駆け引きで譲っていい話ではない。同じく外国人地方参政権の法案についても自由党は反対だったはずだが、公明党の取り込みという目的のために、『賛成』へと転じたことがある。国家の根幹を揺るがすような重要な政策まで政局運営の『手段』にしてしまうことに私は賛成できない。これが私が小沢代表と政治行動を分かとうと決意する決定打となった。

と、立派な発言をされています。今の日本に必要なのは、「愛国心のある国際派」ですね。「愛国心」だけたっぷりある政治家さんは、「日本は何も悪くない。戦前に戻そう!」などと言う。「戦前の体制で日本は戦争に負けましたが、戻したらまた負けるのでは?」と聞いても、まともな回答は返ってきません。

愛国心が全然なくて「国際派」(特に米英信者)は、「TPP大賛成! 日本も移民をどんどん入れろ!」などと言います。「あなたの大好きなイギリス国民は、移民が嫌で『EU離脱』に投票しましたよね?」と質問しても、まともな回答は返ってきません。

やはり、「愛国心国際派」。どちらか一方では駄目で、両方必要なのですね。小池さんは、両方のバランスがとれている、珍しい人だと思います。

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