「熱中症予防のために水分を摂りましょう」と言われますが、その分トイレに行く回数も増えますよね。そこで疑問になるのが、尿を作る腎臓への負担。今回の無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では著者で科学者のくられさんが、尿のできるメカニズムを紹介するとともに「腎臓は大丈夫なのか?」という疑問にも回答。さらに尿と一緒に流れ出ていってしまう栄養素の効果的な補給方法についても紹介しています。
尿とナトリウムとカリウム
暑くなってくると、頻繁に水を飲むようになって、トイレも増える…なんて人も多いと思いますが、尿はいったいどうやって出来てるのか、クッソどうでもいいマメ知識を知っておきましょう。
水分自体は、汗や呼気からも1~2L、そして尿から1.5~2L程度の水分が体からでていきます。意外と皮膚や呼気から失われる水分量が多いので、砂漠で遭難して尿をのんで水を回収したとしてもすぐに死ぬのはそういう理由です。
この尿は腎臓ではもともと原尿といわれるものができて、腎臓で99%の成分を再回収して排出されて膀胱に溜められたものが尿です。
とはいえ、相当量飲まない限り尿を作る負担で腎臓が痛むということは無いので大丈夫です(むしろ、塩分過多などのほうがダメージが大きい)。
尿はナトリウムの排出の調整にも使われているので水分を大量に取る場合はナトリウムも不足することもあります。とはいえ日本人はもともとナトリウム過剰摂取に近いので、ナトリウムが不足になることはそうそうないのですが、カリウムも一緒に出て行くことでカリウム不足にはなりがち。
カリウムは海藻や果物といったもので摂取しなくてはならず、またカリウムはナトリウムの排出にも使われるため、ナトリウムの多い食生活の人はカリウム分も多めにとるようにしたほうがいいとされています。
とりあえずバナナはカリウム多めで万能食材なので、夏場のスタミナ回復にはバナナがいいかもしれません。
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