早稲田大学の「恋愛学入門」は、なぜ学問として成り立つのか?

 

「恋愛学」とは?

人間の恋愛を知るには、みなさんはどんな学問がベストだと思いますか?

政治学者である私がやっているのは場違いである、と言われるときがあります。ではどんな学問が最も研究するにふさわしいのでしょうか? 心理学でしょうか? 生物学でしょうか? 社会学でしょうか? あるいは経営学、政治学、数学でしょうか?

答えは、ぜんぶです。すべての学問が役に立ちます。恋愛のどの部分に焦点を当てるかという問題であって、どの学問が秀でているという問題ではありません。政治学者である自分がやっているのは、わが国がかかえる少子化の最大の原因が恋愛にあるということに気づいたからです。

生物学では、オスとメスが繁殖行為をする手段としての恋愛を考察します。その意味で、「五感」(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)の研究を行います。出会うと、まず目で見かけ(視覚)を判断して、その後、耳と口で会話して(聴覚)、気に入ると50センチ以内に近づいてお互いの体臭を嗅ぎ合う距離になり(嗅覚)、デートすれば手をつなぎ(触覚)、合格するとキスをします(味覚)。各々の感覚一つ一つが篩(ふるい)の役割をしているのですね。そのメカニズムを研究するのがこの分野です。

経済学では、私たち人間を一つの商品ととらえるのが特徴です。自分という商品を売る、相手という商品を買うという行為ですね。実際にお金は介在しませんが、「自分を売って相手を買う」という物々交換をするのが、恋愛の仕組みです。

この連載ではまず上記の生物学、特に進化生物学、および経済学的な観点から恋愛を理解し、モテにつなげることから始めます。

3つ目は心理学ですが、心理学では、恋愛の場面における心の動きの研究です。自分の心の動きと相手の心の動きがありますが、とくに相手の心の動きを知り、自分を好きにさせるテクニックも提示してくれます。

社会学は、実際に恋愛や結婚や浮気がどのように行われているのか研究するとともに、そのデータに基づいて将来予想も行うことができます。たとえば、平均初婚年齢の推移、既婚者の不倫率、国際結婚数と国籍の推移、夫婦の年齢等々のデータを提供してくれるのが社会学です。

経営学からは自分を売り込む方法(たとえばデートに誘う方法)を学ぶことが可能です。モテ術に直結するものです。商品も売るのも自分も売るもの同じことですからね。

このようにあらゆる学問分野が恋愛の研究には必要なのです。つまり「すべての学問は恋愛に通ず」です。

なお、専門的学問が恋愛に当てはめることができるのですが、そのような学問を事前に知っておく必要はありません。生物学や経済学を知らないからといって、理解できないというものではありません。これらの考え方をすごく簡単な形で述べてゆきますので、専門知識を知る必要がないのです。この点、ご心配なきよう。

image by: Shutterstock

 

恋愛学者・森川教授の秘密の恋愛、結婚、浮気講座

恋愛は「学ぶ」時代です。恋愛は実践するものであり学ぶものではない(学ぶことができない)という人もいますが、そんなことはありません。たとえば仕事も実践するものですが、理論的に学んで実践に活用することができるのと同じです。
恋愛には、相思相愛になること、結婚すること、セックスをすること等といった目的が存在する以上、恋愛のメカニズムを学ぶことで、効率的に目的を遂げることができます。そのためには、占いや血液型診断といった非科学的なものではなく、根拠のある科学的なアプローチをとることが必要です。
このメルマガによって恋愛や結婚、浮気の仕組みをしっかり学んで、素敵な恋愛を実践することを願っています。
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