過去10年で卵の価格が最高値に!料理に困らない「代替食」とは?

2016.01.15
by Mocosuku
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比較的価格変動が少なく「物価の優等生」言われていた卵の価格が高騰しています。野菜のように天候による一時的な変動ではなく、経済の状況による輸入飼料やガソリンなど飼育に必要な物資の値上がりの影響と言われています。毎日食事に欠かせない卵の代替品として、どんなものが使えるのでしょうか?

代替品検討の前に…卵にはどんな特徴があるの?

栄養価

糖質、たんぱく質、脂質、ビタミンA・B群・D・E、鉄、リンなど、栄養素をバランス良く含む栄養価の高い食品です。ビタミンCは含まれないため、野菜やイモ類と一緒に摂るのがおすすめです。

調理での機能

卵はゆで卵や卵焼きなどそのままで食べる以外にも、お菓子やパン、マヨネーズ、練り製品、ハンバーグなど加工品にも広く使用されています。それには、たんぱく質や脂質の効果による、凝固作用、起泡作用、風味付け、乳化作用(水と油を混ぜ合わせる働き)などの機能があります。

栄養素を考えた代替食

たんぱく質を効果的に摂ることができ、加えて栄養価の高い卵の栄養的特徴を補える食品は、牛乳や納豆です。卵かけご飯を納豆ご飯にしたり、卵メニューの代わりに牛乳をコップ1杯プラスしたりするといいでしょう。

凝固作用の代替食

熱による凝固性を利用した料理といえば、フライの衣、ハンバーグなどのつなぎ、プリン、はんぺんなどがあります。衣に卵を使うことは必須ではないので、水溶き小麦粉で代用できます。素材と素材の間をつなぎ、料理の味をまとめるつなぎには、粘度や加熱によって固まる性質のある水切りをした豆腐や水溶き片栗粉、すりおろしたレンコンや山芋などで代用できます。

●代替レシピ・豆腐ハンバーグ

通常使うひき肉の量を、ひき肉と木綿豆腐を1:1の量で用意します。木綿豆腐は水切りをし、あとは通常のハンバーグの作り方と同じです。豆腐はつなぎの役割と、ひき肉の代替にもなり、ふわふわでヘルシーなハンバーグになります。

起泡性の代替

お菓子やパンなどに使われるメレンゲはふわふわ感を出しています。これは、白身の起泡性を使ったものです。卵を使わなくても、ベーキングパウダーやドライイーストなどで膨らませることが出来ます。卵は、起泡性と同時に水分やコク・うま味にも働くため、牛乳や生クリーム、豆乳などを加えるといいでしょう。

●代替レシピ・炊飯器で簡単スポンジケーキ(5合釜)

薄力粉140g 、コーンスターチ 60g 、砂糖 30g 、ベーキングパウダー 6g 、塩小さじ1/3 、牛乳300cc サラダ油 大さじ2を用意します。

粉類をボウルに入れて泡だて器でよく混ぜたら、牛乳を加えてさっくり混ぜ合わせます。油を加えて全体に混ぜ合わせたらお釜に流し入れましょう。炊飯器を通常の炊飯で炊きます。竹串をさして何も付かなければできあがりです。

簡単に卵なしでお菓子やパンを作るのにおすすめなのがホットケーキミックスの使用です。乳化剤や香料が入っているのでしっとり風味が良く、ビタミンや植物由来の色素成分で黄色みがつけられている場合もあります。

彩りを考えた卵の代替食

卵の鮮やかな黄色は料理の彩りを良くします。コーンやさつまいも、かぼちゃの黄色は、卵と同じくらい鮮やかです。チャーハンにコーンを入れたり、卵なしのケーキにさつまいもやかぼちゃのペーストを入れたりすると鮮やかな黄色を保つことができます。

さまざまな食品の価格が高騰する今、食材一つ一つを大切に使うと同時に、食材の働きを見直して、代替料理を楽しむのもいいかもしれませんね。

執筆:山本ともよ(管理栄養士)

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記事提供:Mocosuku

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