賃金アップ無き、消費税増では景気は良くならない
アベノミクスと言うより、影響がデカかったのは、消費税引き上げだと思います。
私の実家では、結構な数の小売店やコンビニがつぶれていました。正直、増税の影響を肌で感じています。実はそれは当然です。
以前もこの表を出したことがあります。これは、過去の増税の時の落ち込みと比較すれば分かります。
前回の増税は、1997年の3%→5%でした。その時と今回の増税を、増税前の駆け込み需要から、増税後3カ月まで比べてみましょう。
【1997年の増税】
1-3月期 | 4-6月期 | 実質影響 | |
実質GDP | +2.8% | -3.5% | -0.7% |
家計消費 | +9.1% | -13.3% | -4.2% |
【2014年の増税】
1-3月期 | 4-6月期 | 実質影響 | |
実質GDP | +6.1% | -6.8% | -0.7% |
家計消費 | +8.5% | -19.2% | -10.7% |
特に注目すべきは、2014年増税の家計消費の落ち込み-10.7%です。
【2014年の増税】の家計消費の実質影響が明らかに大きすぎます。
1997年の増税よりも、倍以上の影響があったわけです。何故こんなことになってしまったのか?
アベノミクスとお祭り騒ぎする中で、実際には、給与も伸びていない。
それなのに増税したと言うことが大きなダメージを与えているんですね。
実質賃金は、インフレの影響で、-6.6%となっています。その中で増税をすれば、そりゃ当然、影響は甚大です。
この状態で再増税、しかも景気対策ではなく、社会保障費に使うと言うのであれば、なお、悪影響があるでしょう。
これでは、景気が良くなるわけありません。結局、再増税もそのまま行いそうですしね。
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『毎日5分! 経済英語NEWS!』より一部抜粋
著者/八木翼
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