近年、日本にもじわじわと浸透してきた「動画配信サービス」。本場米国ではすでに巨大市場になっています。中でも、その巨大市場の半分を独占しているのが、2015年に日本でもサービスを開始した「Netflix」。同社の大きな魅力は、制作費をかけて作り上げたクオリティの高いオリジナル作品です。同業他社のアマゾンやYouTubeもそれに続けと言わんばかりに、「コンテンツづくり」に力を入れているようです。
米国の動画配信サービス市場は巨大
インターネットを通じて、映画やドラマなどが閲覧できる「動画配信サービス」は、いまや米国ではポピュラーな存在。
その市場も巨大です。
The Hollywood Reporterによると、2016年度の動画配信サービス(Video Streaming)市場の収益は22%増加し、約7100億円(約66億ドル)以上にのぼるといわれています。
しかし、昨年比11.9億ドルも増加したものの、専門家のあいだでは2017年以降、市場は縮小すると予測されています。

動画配信サービスの年間増加
image by: Strategy Analytics
「増加における変化は相対的に小さいが、この方向性は極めて重要だ。一方で、実際の市場の飽和はすでに数年間続いているが、米国国内の動画配信マーケットは普及曲線の折り返しにいる」(リサーチ会社のデジタル・メディア・ディレクター、マイケル・グッドマン氏)
2017年には10.4億ドル、2018年10.3億ドル、2019年は9,600万ドルまで市場は縮小すると専門家は予測。
5年以内に、米国内の年間成長率は8%を下回ると予測されているため、今後は海外展開が重要になります。
米国国内の約60%のブロードバンド回線を引く家庭が、動画配信サービスをすでに利用しているため、市場の飽和状態の率は85%とも言われています。
その市場の中では「Netflix」が53%のシェアを独占し、一人勝ち状態。
これに「アマゾン・プライム・ビデオ」が25%、「Hulu」が13%と続きます。
また、その中の40%弱の利用者が2つあるいはそれ以上のサービスを使っているとのことです。
業界の企業は、より多くのユーザーに1つ以上のサービスを利用してもらうことに賭けているようです。
Strategy Analyticsが予測したところによると、2016年にアメリカ人がDVDや動画配信サービスなどを含むホームビデオ関連に消費する額は約190億円以上にのぼると予測しています。
【2016年ホームビデオ市場予測】
- 動画配信サービス66.2億ドル(前年比3.6%増)
- DVD販売58億ドル(前年比7%減)
- レンタルビデオ 28億ドル(前年比10%減)
- ダウンロード販売 22億ドル(前年比17%増)
- ダウンロードレンタル 18億ドル(前年比5%減)