「すいません」を多用する人に出会うと私は「なんでそんなに謝るのですか?」と聞くことが多い。たいてい苦笑いをして濁されることが多いのだが、その対応からも分かるように特に意識せずにその言葉を使っているのだろう。
私は謙虚な姿勢や顧客に対して丁寧な対応をすることを否定しているのではなく、不必要かつ過剰に「すいません」を使うことに対して違和感をもつのだ。例えば書類を渡すときの「すいません」は「失礼します」、謝るときは「申し訳ありません」、電話では「お忙しいところ失礼します」などで代替できる。
シーンや相手によって適切な言葉を考えて発する必要があるところを全て「すいません」で片づけているように見えてしまう。
私は意識して「すいません」を使わないようにしている。例えば、何かものを落として拾ってもらったとしよう。思わず「すいません」と言う人もいるだろうがそこでグッとこらえて「ありがとうございます」と言うようにする。どう考えてもそちらの方が言われた方はうれしいしスマートに見える。
日本人は頭は下げることは多いが感謝の言葉を相手の目を見て伝えることが苦手なように思っている。ぜひ会社でも家庭でも心がけてもらいたい。
ただ、いつでも「ありがとう、ありがとう」と言っていてもうさんくさくなってしまう。適切な場とタイミングで使うことも注意する必要がある。
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