赤道上の長さを基準にしなかったのは、地図をみればわかりますが、赤道上は熱帯雨林や海が広がり、測量するのは非常に困難であることは予想できます。
そこで、北極からフランスを通って赤道に至るまでの距離を測定し、それを4倍にしたものを「子午線の全周の長さ」として、そこから「m」の長さが決まりました。
当時の測量の結果によって、地球の1周は約4万kmだとされたわけですから、やけにきりがいいのも頷ける話です。
ちなみに、「地球の半径」が約6,400kmという話も書きましたが、それも円周から割り出した数値です。もし半径の方が簡単に求められるなら、そちらが基準になっていたかもしれませんね。
メートル法は、のちに世界中に広がっていきますが、今なお、アメリカはヤード・ポンド系の単位を使っています。イギリスも同じなのですが、実際の長さは微妙に違うようで、そこは注意してみないとサイズを勘違いしてしまいます(イギリス、アメリカ製の衣料品などを見るとわかります)。
また、今は実際の円周の長さではなく、メートルは、1秒の299,792,458分の1の時間に光が真空中を伝わる行程の長さである、という風に定義し直されています。
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