2.自分(親)の思い
先ほど挙げた「理由」をひとつひとつ、「私(お父さん/お母さん)は、○○と感じている」の形に書き換えます。
例1:「端末代金、毎月の利用料金でお金がかかる」
→「お父さんは、毎月の利用料金でお金がかかって、生活に使えるお金が減ってしまうことが心配だ」
例2:「いじめや犯罪に巻き込まれる原因になる恐れがある」
→「携帯電話で使えるサービスが元になって、いじめや犯罪に巻き込まれる子どものニュースをよく見かけるので、お母さんは、携帯を持ったせいでミナちゃんが怖い思いをしてしまうんじゃないか、と心配している」
その時、結語にネガティブな表現が来やすいので、できるだけポジティブな(子どものことを思う気持ち)表現を使うようにしましょう。これも、その後の子どもとの会話の中で不要な摩擦を起こさず話に集中するうえで役立ちます。
「○○になるのが嫌だ/困る」→「○○になってしまうのが心配」
「○○だとマズい/良くない」→「○○だったら良いなぁと思う」
3.子どもの意見
ここまで済ませた上で、子どもと話し合いましょう。まずは、子どもの言い分を聞くことに徹します。「なぜ欲しいか」「持っていると、どんな時に/どんなふうに嬉しいことがあるか」などを尋ねて、欲しい気持ちを話しきるまで聞き通します。
「言いたいことを聞いてもらえた感」が得られると、人の話を聞く気が出てくるものです。先に親の考えを伝えるより、はるかにコミュニケーションがスムーズになりますよ。
加えて、最後に「持つことの悪い面」についても、子どもの考えを聞くのも良いでしょう。
良い面・悪い面の両方があることを子どもに思い出させる効果がありますし、子どもがリスクをどこまで認識できているのかもわかります。
4.親の意見
一通り聞き終わってから、親の意見を伝えます。
最初にも伝えましたが、この時に「買いたい人vs買いたくない人」の対決にしないように気を付けましょう! あくまでも「携帯電話を持つことのメリット・デメリット」について2人で知っている情報を持ち寄ることで検討材料を豊富にして、ベストな判断を一緒に作る、の姿勢が大切です。
伝えるときは、2.で考えた内容を、感情的にならず淡々と。
なぜ「感情的にならず淡々と」かと言うと、感情的になると、子どもの注意が「親の感情の起伏」に向いてしまい、「話の内容」が届かなくなってしまうからです。