中国企業の日本進出が加速。買収される「メイド・イン・ジャパン」

 

近年、日本の家電メーカーが危機的状況にあります。シャープ、東芝、タカタなど、かつては日本を代表した企業も今や財政難で苦しんでいます。栄枯盛衰とは、文明だけでなく企業にも当てはまることなのでしょう。企業の寿命は30年という説もあり、特に日本の伝統産業はますます廃業の危機に直面するでしょう。

中国経済がもはや再起不能だという説は世界の常識になっています。今、世界の注目は中国のヒトカネ企業の海外逃亡に集まっています。中国の企業にとって、超経済的政治闘争は興亡の運命を決める最優先課題です。

中国企業は、政治力がなければ存続できません。さらに中国企業の根本的な問題は、社会環境と生存条件にあります。中国の大地は、有史以来、伝染病センターとして知られており、ペストなど歴史的な伝染病からSARSなど現代的なものまで、その種類は豊富です。

これを踏まえて考えると、2007年をピークにして中国企業が海外へ逃亡している最大の理由は、環境劣化の問題です。大気汚染、水質汚染、海洋汚染、土壌汚染などの環境問題のほかにも、治安の悪化社会の乱れが同時進行しています。

そのため、若いエンジニアなど能力のある人材は、競って祖国を捨てて海外へと逃亡するのです。こうして、ヒトとカネが国外大脱走するという潮流の中で海外の企業買収は、キャピタルフライトやマネーロンダリングなど企業エスケープの別形態となっています

蒋介石や政府の重鎮が海外に持ち逃げした国家の資金は中国には一銭も戻りませんでした。それに危機感を覚えた中国政府は、海外投資を制限するなど、さまざまな手法で資金流出を抑えようとしています。

image by: J. Lekavicius / Shutterstock.com

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