役職のない中高年社員を無視…日本企業にはびこるエイジハラスメント

 

大塚 「嫌がらせってわけではないけど、気を遣ったつもりで『もう歳なんですから』とか『もう無理しないでください』という言葉も、相手の受け取り方によってはエイハラになるそうですが、難しいですねー」

新米 「そっかー、そう言ういい方も人によったら嫌ですよね。大塚トレーナー、僕も『お年ですから……』っていうのやめますね」

大塚 「何言ってんのよ、あんた。私はまだ見ての通り、ピチピチよ!」

E子・新米 「ははは……」

大塚 「若い人に対して『この若造が』とバカにしたり、『若いんだから仕方ない』と本人の能力を過小評価して甘やかし過ぎたりすることも、エイハラに当たる場合があるらしいし、範囲が広いんです。甘やかしの度が過ぎるといけない……」

新米 「バカにしてもダメ、甘やかしてもダメって、いったいどうすればいいのー?って感じですね」

E子 「対応が難しいわねー。でも、結局、年齢相応に接すれば良いってことよね」

大塚 「そういうことですよね。若いから経験が浅いなんてことは当たり前。入社したての若者にベテランと同じレベルの仕事は期待できないから、初めのうちは使い走りや書類整理など、雑用的な仕事が必然的に多くなる」

E子 「若い人には退屈なことかもしれけど、先輩たちの誰もが通ってきた道だし、必要な経験だと割り切って向き合ってほしい。社会人になったことで一人前のつもりになって『雑用はイヤだ』っていう若者は困るわね」

大塚 「ドラマでもそんなシーンがありますよ」

新米 「結局、エイハラが起こる原因は、世代間の認識ギャップがほとんど。コミュニケーション不足ってことなんですよね」

大塚 「おっ、エラそうに言ってるじゃん」

E子 「若い人には『若さ』という武器があり、中高年には『経験とスキル』という武器がある。お互いに上手くフォローし合うことで、世代間のギャップを逆手にとって相乗効果につながればいいんだけどね」

大塚 「そうですね。職場は楽しくいきたいですよね」

新米 「はい、うちの理念でもありますね」

大塚 「あと、意外に見過ごされているのが、仕事の特性からみて必要がないのに、求人票に『35歳まで』といった書き方をして年齢制限を設けたり、求人広告に『若い人が活躍しています』というキャッチコピーを入れたりすることも問題になっているそうです」

E子 「あー、そういうのもエイハラにはいるのね」

大塚 「会社の紹介ページで、20代と思しき人しか映っていない写真を掲載して平均年齢の若さを強調することも、エイハラの範疇に入るそうです」

新米 「いろいろと難しいですね……」

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