ニセ札問題は長いこと中国人を悩ませてきた。スマホ決済が普及して多くの人は、これでもうニセ札を掴まされる心配がなくなったと安心した。これがスマホ決済への移行によって得られた、最大の効用だったかもしれない。そして中国ではお約束の賄賂が、スマホ決済では跡がつくので渡しにくくなったそうだ。
スマホ決済の画期的なところは、中国ではこれまで実現できなかった「騙されにくい社会」に向かいつつあるということだと著者は言う。いままでの「不信社会」をスマホが変えつつあると説く。しかし、もはや個人と切り離せなくなったスマホは、インフラであるだけに国家が容易にコントロールできるのではないのかとわたしは考える。人民統制に究極のツールがスマホだ!
編集長 柴田忠男
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