前学年の「つまづき」を修復するチャンス
春休みにやっておきたい勉強は、前学年のつまづきを修復することです。点数が良いか悪いかだけ見ても意味がありません。特に算数は積み重ねの学習なので、放置しておくと次学年にも影響します。
その時に大事なことは、親がつまづきをピンポイントで見抜くことです。「引き算が苦手だな」などと漠然と見るのではなく、「繰り下がりが分かっていないな」とピンポイントで見抜く必要があります。
そのためにはノートやテストをよく見ましょう。間違いを分析的に見て、子どものつまずきを探ります。つまずきが分かったら、教科書などを使って重点的に学習し、類似問題で克服させることです。
幅広い意味での次学年の予習をする
また春休みは、幅広い意味での次の学年の予習も大事です。理科で天文を勉強するならプラネタリウムを見に行く、算数で分数をやるなら分数の絵本を用意しておく、社会で水産業や工業を勉強するなら漁港や工場を見学に行くなど、生活や遊びの中で「楽しみながら」ちょっと予習をしておくのです。
すると授業が始まった時に「僕、これわかりそう」と思えます。この「わかりそう」が大事です。わかることが出てくると授業に関心と自信をもって臨めます。
初めて接する状態だと「難しそう」と思ってしまう。子どもはちょっと知っていることを習うのが一番うれしいのです。
初出『灯台』第三文明社
image by: Shutterstock.com