住民がやってしまうという選択。マンション管理人不足の解消法

 

以前ご縁があった20戸ちょっとの小規模マンションを思い出しました。理事の使い込みがあって、非常に厳しい状況に追い込まれ、節約できることはできるだけ節約しなければ、大規模修繕工事もできないということになり、定期的な機械清掃を取りやめました。で、デッキブラシをたくさん購入して、年3回、住民総出で共用廊下やエントランスの清掃をすることに。確か、清掃に詳しい方がいたのだと思います。

使い込みを許すぐらい無関心だった管理組合が、この危機で、清掃という作業を通して、会話を交わす機会が増えものすごくいいコミュニティになっていました。何も、全戸が参加する必要はないのです。半分も参加すれば十分です。

この清掃日に合わせて、豊富な道具で、ついでに自宅バルコニーを清掃したり、暮れの清掃時には、共用廊下側の窓を同時に一斉清掃したり、清掃の時に、建物の不具合に気がついたり…と、プラスの効果もあります。

夏、子供たちは水遊び感覚で楽しんで参加します。で、汗だくになっても、汚れても、すぐ自宅に戻ってシャワーを浴びてさっぱりできます。

これは、特殊な事例かもしれませんが、小規模マンションは、外注すれば割高になる傾向はますます強まると思いますが、自分たちでやる気になれば始めやすい環境でもあるのです。

自分たちで、自分たちのマンションをきれいにするために汗を流した心地よさはお祭りの準備の汗と変わらない…そんな気がします。

image by: shutterstock

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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