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総理がコロコロ変わった30年~40年代の日本

さて、日本といえば、「毎年総理が代わる国」して知られていました。安倍総理は異常な長さですね。ところで激動の1930年代、日本の総理はどうだったのでしょうか?

  • 濱口内閣:1929~1931年
  • 若槻内閣:1931年
  • 犬養内閣:1931~1932年
  • 斎藤内閣:1932~1934年
  • 岡田内閣:1934~1936年
  • 広田内閣:1936~1937年
  • 林内閣 :1937年
  • 近衛内閣:1937~1939年
  • 平沼内閣:1939年
  • 阿部内閣:1939~1940年
  • 米内内閣:1940年
  • 近衛内閣:1940~1941年
  • 東條内閣:1941~1944年
  • 小磯内閣:1944~1945年
  • 鈴木内閣:1945年
  • 東久邇宮内閣:1945年
  • 幣原内閣:1945~1946年

どうですか、これ? 17年間で17人の総理です(近衛は2回やったが)。よく「日本には大戦略がなかった」といいます。毎年総理が代わって、「大戦略があるわけないよな…」と思いませんか?

一方、安倍総理は、現在6年目。おかげさまで日本、1930年代とは、ずいぶん違った道を進んでいます。

1930年代並に複雑な世界情勢

オバマさんは、「世界恐慌の教訓を活かして、別の道を進んだ」という話をしました。そうなのですが、今の世界は1930年代にも匹敵する不穏な状況になっています。何が起こっているかみてみましょう。

相変わらず、不安定な地域は世界に三つあります。一つは欧州。2014年、ロシアは、クリミアを併合した。そして、ウクライナで内戦が勃発しました。これは、欧米が支援するポロシェンコ新政権と、ロシアが支援する東部親ロシア派(ルガンスク、ドネツク)の戦いです。少し落ち着いていますが、いつ再燃してもおかしくありません。

次は、中東です。2011年に始まったシリア内戦。これは、ロシア、イランが支援するアサドと、欧米が支援する「反アサド」の戦いです。アサドが優勢に戦いをすすめ、ほぼ全土を掌握するまでになっています。トランプは、イスラエルに敵対的なイランとの関係を悪化させています。アメリカとイランが戦争になる可能性もある。

最後、アジア。南シナ海も問題ですが、やはり最大の問題は、北朝鮮でしょう。これは、緩衝国家北朝鮮を守りたい中国、ロシアと、アメリカの戦い。

そして、ウクライナ、シリア、イラン、北朝鮮問題の背後にあるのは、米ロ対立米中対立です。つまり、世界は、「米中ロ 三国志時代」なのです。

トランプは、「プーチンと和解して、中国を叩きたい」と考えている。しかし、全民主党、共和党反ロシア派、国務省官僚、国防総省、CIA、FBI、反トランプ・反ロシアマスコミは、「プーチンこそ最大の敵」と見ていて、なかなか和解できない。また、トランプは、欧州を叩くので、欧州は中ロの方に接近しています。

というわけで、現状は1930年代並に状況がコロコロ変わる。そういえば、平沼総理は1939年、「欧州の天地は複雑怪奇!」と迷言を残して辞任しました。つまり、日本の総理は、「世界で何が起こっているか、複雑でようわからん」と公言していた。そんな人が総理であれば、もちろん日本は負けます。

ところで、今の日本の政治家で、世界情勢が理解できている人はいるのでしょうか? 残念ながら、安倍総理以外にいないだろうと思います。

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