また横やり。中国が台湾をスポーツ界から排除したがる真の理由

 

話が逸れましたが、今回のラグビー国際大会も同じような経緯で、中国が台湾開催にストップをかけてきたのです。「東アジアユース競技大会」の時は、中国の申し出に対して、統括団体が参加国間で多数決を取った結果、台湾での開催が中止となりました。当然、参加国の代表者たちには中国の息がかかっていたのでしょう。

しかし、今回のラグビー国際大会では、統括団体が多数決を取らず、中台両国による話し合いで解決することを要請しました。そして、約一か月にわたる協議の結果、両岸で交互に行うことで決着したそうです。

ちょうど今、台湾では「亜州冬季棒球聯盟」(アジアウインターベースボール)が開催されています。日本のプロチームや社会人チームも活躍しています。

亜州冬季棒球聯盟

アジアで野球が強いのは台湾、韓国、日本の3か国です。そのかなり後ろに中国がいて、その他のアジア諸国は中国からさらに遠くにいるのが現状です。一部では、中国がこの野球大会開催をも阻止しようとしたとの噂もありましたが、無事に台湾で開催されています。

こうしてみると、台湾は小さな島ですが、多くの国際大会を開催してきています。それはひとえに高度なインフラと高度な交通網を有しているからにほかなりません。そして、それは日本統治時代の遺産が基礎になっています。中国がどんなに台湾いじめをしてきても、大気汚染で黒い空に覆われているわりには国内のインフラ整備が遅々として進まない中国には台湾を追い抜くことはできません

日本では、スポーツや音楽などは万国共通だと思うかもしれませんが、大中華や小中華にとっては「政治」なのです。特に北朝鮮や韓国にとって、サッカーや野球は領土問題に絡む重要な「政治」です。サッカーでは韓国が日本チームに対して暴行する事件がたびたび起こりますが、韓国対ロシアや韓国対中国といったスポーツの試合でも、暴行沙汰をふくめてトラブルが絶えません。

アジア大会でも色々あった、中国と韓国の「小競り合い」=中国メディア

print
いま読まれてます

  • また横やり。中国が台湾をスポーツ界から排除したがる真の理由
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け