※参考
なぜこの人の加入可能年数は480ヶ月(40年)ではなく456ヶ月(38年)なのか。あのー、この妻は昭和14年度に生まれてますよね。国民年金は昭和36年4月から始まりましたが、昭和36年が始まった年には22歳になる人です。
本来は国民年金は20歳から60歳までの480ヶ月間強制加入ですが、この妻の場合は20歳からそもそも国民年金制度が始まってなかったからその分加入可能年数を少なくして、損しないように配慮された。
普通に20歳からってしたら、2年分加入できないから基礎年金額低くなってしまうからですね^^;
更に夫に配偶者加給年金が付いてたからこの妻には65歳から老齢基礎年金に振替加算が146,468円付く人だった。よって、妻は65歳(平成16年)から老齢基礎年金210,206円+振替加算146,468円=356,674円(月額29,722円)が貰えていたわけです。
でも遡って貰えるのは時効で過去5年分(平成31年1月に請求なら平成25年12月分まで遡って貰える)の約178万円。
※注意
過去5年分とはいえ、なぜ平成25年12月までちょっと1ヶ月ズレて遡るのか?年金の時効の考え方ですが、12月分というのは2月15日にならないと貰えない月分ですよね。5年前の平成26年1月時点では2月支払い期が来てないので、12月分も含めて遡れるという事です。12月分を貰うなら最悪、2月28日までに請求間に合えば大丈夫。3月1日になると、12月分と1月分の2ヵ月分が時効消滅。
なんだか…損した感じはありますが、ここで65歳から70歳まで年金を貰わずに、「年金の繰下げ」をしていたという事で扱ってみましょう。そうすると老齢基礎年金210,206円+210,206×88%=210,206円+184,981円=395,187円に増額する。振替加算146,468円と合わせると、541,655円。
※参考
振替加算は繰下げで増えることは無い。また、65歳から70歳までの5年間繰り下げたら現在なら42%増額(1ヶ月遅らせる毎に0.7%増額)ですが、昭和16年4月1日生まれの人は88%まで増額できた。この時代は1ヶ月単位増額ではなく年単位で年金の増額だった。5年間で最高88%だった。