新年号になって初の忘年会シーズンを迎えた今、職場の飲み会のあり方を“令和流”に再考すべきことを示唆するようなワードがSNSを賑わせている。「忘年会スルー」というハッシュタグが多くの人の共感を集めているのだ。インターネットなどを通じ、人々のコミュニケーションの形が変わりゆく中、若手を中心に「職場の飲み会に意義を見出せない」という声が多く投稿されている。
管理職の思いを一刀両断する女子社員。#忘年会スルー pic.twitter.com/s4vSC3AAda
— lonely_bluesky (@hise_10000) December 10, 2019
「忘年会スルー」を決め込む若手の声を見てみると、勤務時間外であるにも関わらず、自費で、楽しくもない職場の忘年会に「原則、全員参加」しなければならない状況に、疑問を抱いているようだ。
労働時間外や会費制で実施にする飲み会を企画する側は、こうした意見を加味して実施の有無や実施内容を検討すべきだろう。社員を慰労したり、社内の親睦を図ったり、社内コミュニケーションを円滑にするのが職場の飲み会の目的であるならば、参加者の声に耳を傾け、きちんと目的に沿ったコンテンツにする必要があるのではないだろうか。
時流や社員のニーズに合った飲み会にアップデートしていくために参考になりそうなツイートを紹介しよう。
「無駄」な時間とお金を使いたくない
#忘年会スルーのハッシュタグがついた投稿を見ていると、職場の飲み会は「つまらない」「役に立たない」「楽しくない」にも関わらず、大切な「時間」と「お金」を費やすことに対する不満や疑問の声が多く挙がっている。
こうした若手の声を受けて、会社の福利厚生として忘年会や新年会、歓送迎会を経費で実施したり、ランチタイムや勤務時間内に社員同士のコミュニケーションを深めるような取り組みをしたりする企業も出てきているようだ。
#忘年会スルー
「楽しい⇔つまらない」と「役に立つ(得になる)⇔役に立たない」を縦軸横軸にとって、その飲み会がどこに位置するかチャート表で判断してみるとか。少なくとも、つまらなくて得にもならない飲み会にお金と時間を費やす必要はないと思うようになった。 pic.twitter.com/75mjmuDkJA— ひえお (@hieo77) December 10, 2019
職場にもよるけど…
会社の飲み会程
面倒くさい&意味の無いものはない…「一年の色々を労う場」であるのなら
尚更!!「一緒に飲んで解り合える環境」よりも
「現場で解り合えるような環境」を作ってくださいっっ!!#忘年会スルー— れお (@rtreo821) December 10, 2019
今週末は会社の忘年会。
また、長い2時間が。話す事も無く、むしろ顔も見たくない方との時間にお金を払って参加する有意義な時間。
VTRが有れば、毎年同じ会話しか、していないと思う。
居酒屋さんも、「いきなりデザート」で30分コースでいい。
「あえて言おうムダであると!」#忘年会スルー pic.twitter.com/R1j3nhuJLu
— いんくん (@raiden1091) December 10, 2019
飲み会や仕事に対する多様化する価値観
働き方や価値観が多様化する現代において、これまでの慣習や先輩・上司がやってきたことを「当たり前」のこととして押し付けるのも忘年会スルーしたくなる理由になっている。
#忘年会スルー
忘年会はお金も払って時間も無駄にする行事だよね。飲み会が楽しい人はいいけど、お酒が飲めなかったり上司の無駄話を聞きたくない人もいっぱいいるはず。
なのに、行かなかったら「ノリが悪い」とか「非常識」とかいう空気はおかしいと思うな
— コピペプログラマよしお (@YoshiBlog2) December 10, 2019
もっと日本人の労働時間を減らそう、という意見に対して、
「仕事はお金儲けだけでなく生きがいでもあるんだ!」
「社会と接点を持って人間関係を作る場でもある!」などという人がいるが、仕事しか生きがいがなく、仕事でしか社会と関われない人間の方がよっぽどヤバイだろう。 #忘年会スルー
— 黒瀬 深 (@Shin_kurose) December 11, 2019
#忘年会スルー がトレンドにあがってる。時代だな。忘年会が当たり前な強制参加世代は、駆逐されるね。忘年会や新年会は、行きたい人やりたい人がやれば良く、参加を強制することじゃなくなっていくだろうね。それでいいんだよ。無駄とは言わないけれど、参加の選択肢はそれぞれにある方が心地いい。
— 佐藤奨 / (@2tomman) December 10, 2019
飲み会は楽しい、でも「誰と飲むか」が重要
飲みニケーションが若手に受け入られていないかといえば、そうではないようだ。飲むこと自体は好きだという声や、飲み会は楽しいという声も見られる。しかし、「誰と飲むか」を重視したいというのが忘年会スルーしたい側の意見。
勤務外の時間を費やしてまで、上司の説教くさい話や昔話、興味のない同僚の話を聞きたくないという声が多いが、「楽しければ、時間外であろうが、自費であろうが、上司だろうが飲みに行きたい」という内容の投稿も見受けられる。
忘年会スルーしたい要因の一つは、社内の風通しの悪さや職場の人たちとの折り合いの悪さ、居心地の悪さなのかもしれない。
SNSのおかげでリアルのコミュニティに依存しなくて良くなった現代っ子にとって、飲み会で関係構築する必要はない。
ただ、飲み会が楽しいのも事実。結局「誰と行くか」なんだろね。
上司と行くのは優先順位の最下層。管理職はそれに気づいて。
#忘年会スルー— ひっぴー (@hyusuke10) December 10, 2019
徒然草に
「飲み会に行くのが厭なわけじゃなく、厭な奴と飲みに行くのが厭なのだ」
「無理な飲酒を強要する奴は地獄に落ちろ」とある。
管理職の方々に読ませたい。#忘年会スルー— 徒然 (@fjHIw2AvDu1SEDH) December 10, 2019
「お酒はその人への感情を増幅させるだけ」となんかで読んだ。これは実体験として納得。お酒を一緒に飲むと、少し好きな人のことはもっと好きに、なんか嫌いな人のことはもっと嫌いになる。世の上司たちよ、忘年会はしないほうが得策だよ。#忘年会スルー
— nemui (@nemuimaruiz) December 10, 2019
この人達との忘年会なら
お金払って時間割いてでも
行ってもいいかなと
思われる人間関係を
素面の時に作り上げていたい#忘年会スルー— 大家志津香(しーちゃん) (@ooyachaaan1228) December 11, 2019
職場コミュニケーションあり方の再考を
今年も今までと同じように忘年会を行うのではなく、なぜ忘年会を行うのか、何を目的として行うのか、飲み会でなければならないのか、改めて考えるべき時が来ているのかもしれない。
職場にもよるけど…
会社の飲み会程
面倒くさい&意味の無いものはない…「一年の色々を労う場」であるのなら
尚更!!「一緒に飲んで解り合える環境」よりも
「現場で解り合えるような環境」を作ってくださいっっ!!#忘年会スルー— れお (@rtreo821) December 10, 2019
#忘年会スルー
中高年上司の皆さん、アルコールの力を借りないと本音が話せないというコミュ力の低さをまずは改善しましょ
部下としては本音はちゃんと業務時間中に受け止めてもらいたい
1on1で素面できちんと聞いて忘年会は会社補助でおいしいものを食べる会程度で十分
忘年会ランチでもいいと思う— マダム・ド・エス@誰にも真似できない人生を (@ATS_madame) December 10, 2019
若者の忘年会スルーという言葉についてのニュースを見たけど「年に一度くらい若い人と飲んで親交を深めたい」という職場の上長がいると。なんで飲まないと話せないのかしら。そして何が深まるのかしら。ほぼ下戸の私からすると酔っ払いとの会話で実りある何かが深まった事なんて一度もないぞ。
— 小島慶子 (@account_kkojima) December 10, 2019
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