社会人基礎力は、
- 人との関係を作る能力
(例)コミュニケーション能力、協調性、働きかけ力 等 - 課題を見つけ、取り組む能力
(例)課題発見力、実行力、創造力、チャレンジ精神 - 自分をコントロールする能力
(例)責任感、積極性、柔軟性
の3つの能力に分類されます(2006年2月8日公表の経済産業省「社会人基礎力に関する研究会」の「中間とりまとめ」より)。
繰り返しますが、これらの基礎力はキャリア教育のための指針です。
ところが、企業側が採用を行う際、その人材の良しあしを測る、“モノサシ”に用いているようになった。「コミュニケーション能力」という実に曖昧な能力で人材の良し悪しを測り学業の成績や専門性を軽んじる超ガラパゴス採用が続けられているのです。
海外で名刺交換をすると、大抵そこには「Ph.D」という肩書きがあります。Doctor of Philosophy、学術博士、博士号です。経営をするにも、人をマネジメントするにも礎となる専門性が必要不可欠です。
二言目には「競争力をつけなければ世界で勝てない!」と経団連のお偉い方達はおっしゃりますが、まずは自分の目で世界を見た方がいい。世界の企業がどんな人材を重視し、そのために世界のトップ自身がどれだけ学びを続けているか。その努力を怠っている人たちが、日本を低学歴な国に沈没させている。そう思えてなりません。
みなさんのご意見、お聞かせください。
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※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2019年12月11日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。
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